「生まれつき」で稼ぎの差の約3割を説明できると米国の双子4万4500組が示す

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双子を比べれば「生まれつき」が見える理由

妊娠15週の一卵性の双子を、体の正面からと横からの2つの向きの断面で写した画像です。 一卵性の双子は、1つの受精卵から育ちます。妊娠15週の一卵性の双子を、体の正面からと横からの2つの向きの断面で写した画像です。 一卵性の双子は、1つの受精卵から育ちます。Credit: Mikael Häggström / Wikimedia Commons(CC0)

双子には、1つの受精卵から育つ一卵性と、2つの受精卵から育つ二卵性があります。

一卵性は遺伝子がすべて同じで、二卵性はふつうの兄弟姉妹と同じく約半分が共通です。

どちらも同じ家で育つので、一卵性のほうがよく似ていれば、その上乗せ分は遺伝子によるものと考えられます。

これが、双子研究の昔ながらの型(古典的双生児法)です。

ただしこの型は、2種類の双子が家の環境を同じ程度に分け合っている、という前提に立っています。

さらに困るのは、国の記録には、双子が一卵性か二卵性かがほとんど書かれていないことです。

そのため稼ぎについての双子研究は、これまで小さなアンケート調査に頼ることが多くありました。

そこで、米カリフォルニア大学バークレー校のデビッド・カード氏らは、米国勢調査局の研究者と手を組みました。

まず、2000年の国勢調査で、世帯主の実の子として記録された9〜17歳の子どもを探しました。

1980年代に、米国勢調査局の本部にあったコンピューター室です。 当時すでに30年以上、コンピューターと磁気テープを使って国勢調査の記録をしまい、集計していました。 今回の研究が使ったのは、2000年の国勢調査の記録です。1980年代に、米国勢調査局の本部にあったコンピューター室です。 当時すでに30年以上、コンピューターと磁気テープを使って国勢調査の記録をしまい、集計していました。 今回の研究が使ったのは、2000年の国勢調査の記録です。Credit: U.S. Census Bureau employees / Wikimedia Commons(Public domain)

そのうち、同じ家で誕生日の差が2日以内の2人を双子としました。

次に、その子たちを約20年後の給料の記録につなぎました。

給料の記録は、失業保険の税の支払いから作られたものです。

対象の子どもは1983〜1990年生まれで、使ったのは米国の若い双子の全体をおさめた国の記録です。

稼ぎを見たのは、2018年から2023年はじめまでの期間です。

そのうえで、2人とも安定してフルタイムで働いていた組を選ぶと、4万4500組になりました。

おおよそ、最低賃金でフルタイムで働いたときの稼ぎを超える給料を、合わせて2年分以上受け取っていることが目安です。

こうして、20代後半から30代になった双子の稼ぎを、国の規模で比べる下地が整いました。

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