東映太秦映画村の「拷問屋敷」に批判殺到。没入型体験に「酷すぎる。倫理観を疑う」「拷問をエンタメにするな」の声

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東映太秦映画村(京都市右京区)で開催されている没入型体験「大人しか入れない拷問屋敷」に、人権的な観点から批判が殺到している。

映画村の公式Xが4月22日、拷問屋敷を映した動画を投稿。拷問をコメディ風に体験し、役者や観客が拷問をしたりされたりする様子や、それを見た観客が笑うシーンが映っている。

動画に対しては「拷問をエンタメにするな」「酷すぎる。倫理観を疑う」とのコメントが相次いでいる。

東映太秦映画村ウェブサイトの「大人しか入れない拷問屋敷」のページ
東映太秦映画村ウェブサイトの「大人しか入れない拷問屋敷」のページ

東映太秦映画村

拷問をエンタメとして消費する「没入型体験」

東映太秦映画村によると、「大人しか入れない拷問屋敷」は、午後5時以降、18歳以上が楽しめる没入型体験。

ウェブサイトでは以下のように説明している。

《夜に開かれる、大人だけが足を踏み入れられる特別空間。江戸時代に迷い込んだあなたは、ある事件の嫌疑をかけられ拷問屋敷へと導かれていく。屋敷の中で待ち受けるのは、撮影所の美術スタッフが再現した拷問器具の数々。実際に拷問にかけられる体験を通して、江戸時代の取り調べや司法の闇の歴史を学ぶ没入型体験。痛くはありません》

Xで公開された30秒の動画には、映画村の役者が「やってねぇもんはやってねぇぞ、おい」「やってねぇ奴を捕まえて、こんなことやっていいと思ってんのか」と叫び、演技で拷問をされる様子が映っている。

没入型体験のため、観客も小道具の拷問器具を使って拷問をしたりされたりする「体験」をすることができ、コメディ風であることから、動画では、その様子を見て観客は一斉に笑い声を上げている。

「闇の歴史を学びながら体感」としつつ、体験では拷問をエンターテイメントとして消費している。

「今でも世界では理不尽に拷問が行われている」「人権侵害で笑えるはずがない」と批判

Xでは動画に対し、「笑いながら体験することではないし、楽しく学習するようなものでもない」「実在した拷問をエンタメにして笑うのは一線越えてて倫理観疑う。暴力は何があっても笑い事にしてはいけない」との声が上がっている。

没入型体験では江戸時代の日本での拷問を取り上げているが、「今でも世界では理不尽に拷問が行われている」との指摘もあった。

さらに、江戸時代以降も第二次世界大戦中など、日本は拷問をしてきた歴史があり、その点についても批判が上がっている。

「こんな拷問が実際にされてきた歴史があり、それによって命を落とした人たちもいます。それをエンタメにはできないでしょう。人権侵害で笑えるはずがない」

「『人権侵害』をアミューズメントにしてはいけない。 拷問は多数の冤罪事件を生み出した。さらに、反戦平和を求める人々への拷問(治安維持法による弾圧)で多数の命が奪われた。その反省から、日本国憲法36条は拷問を絶対禁止している。笑って楽しむようなことではない」

日本は韓国を植民地支配していた際、独立運動家などを西大門刑務所に投獄し、取り調べでは日常的に拷問を行っていた。跡地に立つ西大門刑務所歴史館(ソウル市西大門)では、実際に使われた拷問器具や、拷問の様子を再現した展示などを見学することもできる。

動画に寄せられた声の中には、「植民地の本当の拷問部屋がソウルの西大門刑務所にあるので企画者はまずそこから見てほしい」との声もあった。

東映太秦映画村ウェブサイトの「大人しか入れない拷問屋敷」のページ
東映太秦映画村ウェブサイトの「大人しか入れない拷問屋敷」のページ

東映太秦映画村

ハフポスト日本版は、東映太秦映画村に対し、拷問をコメディ風の没入型体験を企画した理由や、批判に対する受け止めについて問い合わせている。

回答があり次第、続報として報じる。

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