天敵に襲われ思わず片足立ちのマーモット 19年の野生生物写真家コンテストを振り返る

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(CNN) 大自然に生きる動物たちの劇的瞬間を完璧なタイミングで捉えた野生生物写真家コンテスト。2019年の大賞に選ばれたのは、迫りくるキツネの存在に気づき、驚愕(きょうがく)のあまり思わず後ろ足1本で立ち上がるマーモットの写真だった。口を大きく開けて恐怖の表情を浮かべてはいるが、キツネを制止するように前足を伸ばしたそのポーズはどこかユーモラスで、どたばた喜劇の一場面のようにも見える。

この写真は中国人写真家のヨンキン・バオ氏が、早春の祁連(チーリェン)山脈で撮影したもの。野生生物写真家コンテストは、英ロンドン自然史博物館が毎年選定している。

撮影にあたり、バオ氏は1組のチベットスナギツネとマーモットをしばらく観察していた。当初マーモットは、キツネの存在に気づくと警戒の合図を出し、仲間に土の下へもぐるよう促したという。

しかしキツネが体勢を低くして息をひそめていると、天敵が去ったと信じ込んだマーモットは再びキツネの視界に現れ、えさを探し始めた。

瞬間、キツネが獲物目がけてとびかかる。これに対しマーモットも電光石火の反応を見せる。必死に生きようとする2匹のおかげでバオ氏は、自然界の恐るべき一瞬を作品として永遠に記録することができた。マーモットの表情からは、逃れられない死の運命に直面して戦慄(せんりつ)する様子が見て取れる。

審査委員長を務めたロズ・キッドマン・コックス氏は同作品について、「写真としてとにかく完璧」と評価。「感情のこもった力強い被写体のポーズに釘付けになる。持ち上げた前足にエネルギーが宿り、作品の主役を完璧なバランスで支えているかのようだ」と語った。現地の生態系にとって重要な動物が被写体となっている点も、作品の価値を高めているという。

バオ氏はロンドンで開かれた式典に出席し、同賞を受賞した。

本記事は2019年10月18日初出の記事を再編集して掲載したものです。

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