「育った家」の影響を取り除く、きょうだい比べという方法
DNAの二重らせんを描いた図です(アメリカ国立ヒトゲノム研究所)。きょうだい比べの方法では、きょうだいの間でこのDNAの重なり具合が違うことを手がかりにします。Credit: National Human Genome Research Institute / Wikimedia Commons(Public domain)遺伝の関わりの大きさは、「遺伝率」という割合で表されます。
ある特徴の人ごとのばらつきのうち、遺伝の違いでどれくらい説明できるかを示す数字です。
ただし、家族の似かたから遺伝率を測るやり方には落とし穴があります。
家族が似るのは遺伝子のせいだけでなく、同じ家で育ち、同じ親の影響を受けるからでもあるためです。
親の遺伝子が家庭の環境を通して子に及ぼす影響(間接的な遺伝の効果)も、遺伝そのものの効果と見分けがつきにくくなります。
科学の実験に参加した一卵性の双子で、1985年、11歳の時の写真です。遺伝か環境かを数字で測る試みでは、このような双子を比べる研究がよく知られています。Credit: Cyberguru / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)そこで研究チームは、きょうだいの間でDNAの重なり具合が違うことに目をつけました。
同じ両親から生まれても、受け継いだDNAがどれだけ重なっているかは、きょうだいの組ごとにばらつきがあるのです。
もしDNAの重なりが大きい組ほど背の高さが似ているなら、その似かたは家庭ではなく遺伝子から来ていると考えられます。
この方法は、育った家庭の影響や、祖先の違う集団ごとの暮らしぶりの差といった、結果をゆがめる要因にほとんど左右されません。
研究チームは、祖先の異なる人々を含む約50万組のきょうだいを分析しました。
アフリカ系とラテンアメリカ系の人々は、さまざまな祖先が混ざり合っていることが多いため、祖先の集団ではなく民族の集団として扱われました。
これまでこの方法では多くの特徴で確かな推定が無く、ヨーロッパ系以外の人々についての推定は一つも無かったのです。






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