飼い主の「愛情ホルモン」が多いほど、ネコも多いと判明

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この研究の概要

発表

米国の学術誌『iScience』に、2026年10月にオンラインで掲載されました。

研究チーム

京都大学の高木佐保 特定助教と、麻布大学の菊水健史 教授らの研究グループです。

調べた対象

ネコ29匹と、その飼い主19人です。このうち、ホルモンのデータがそろったネコ24匹と飼い主17人を分析しました。

調べ方

1か月の間に、飼い主とネコの尿を3回ずつ集め、愛情ホルモン(オキシトシン)とストレスホルモン(コルチゾール)の量を測りました。あわせて、家の中でのネコと飼い主の近さと、飼い主の気分も調べました。

分かったこと

飼い主の愛情ホルモンが多いほどネコの愛情ホルモンも多く、飼い主のストレスホルモンが多いほどネコの愛情ホルモンは少ないという関連が見られました。

まだ分かっていないこと

今回分かったのは関連で、ネコと飼い主のどちらが原因なのかは分かっていません。また、飼い主19人のうち16人が女性だったため、男性の飼い主にも同じ結果が当てはまるかは確かめられていません。

今回の研究で分かった、飼い主とネコのホルモンのつながりと、飼い主の気分との関係をまとめた図です。今回の研究で分かった、飼い主とネコのホルモンのつながりと、飼い主の気分との関係をまとめた図です。Credit: Takagi et al., iScience (2026)/日本語化: 京都大学(CC BY 4.0、イラストは ChatGPT で作成)

ネコと飼い主の「おしっこ」を1か月集めた

この問いに取り組んだのは、京都大学の高木佐保 特定助教と、麻布大学の菊水健史 教授らの研究グループです。

注目したのは、2種類のホルモンです。

1つは、親子の絆づくりに関わるとされる「愛情ホルモン」(オキシトシン)です。

もう1つは、ストレスに関わる「ストレスホルモン」(コルチゾール)です。

イヌでは、飼い主と見つめ合うと、両者の愛情ホルモンが互いを高め合う仕組みが働くことが示されています。

また、飼い主がイヌにキスをする回数が多いほど、イヌの愛情ホルモンが多いという報告もあります。

一方、ネコと飼い主について、自宅というふだんの環境で「一方の愛情ホルモンが多いほど、もう一方も多い」という関連を示した研究は、研究チームの知る限りありませんでした。

そこで研究チームは、ネコ29匹と、その飼い主19人に協力してもらいました。

調べ方は、ふだんの家での暮らしを、そのまま1か月記録するというものです。

ネコと飼い主の暮らしを1か月記録した、調べ方の図です。尿・ビーコン・質問票の3つで記録し、ホルモンの分析は、データがそろったネコ24匹と飼い主17人で行いました。ネコと飼い主の暮らしを1か月記録した、調べ方の図です。尿・ビーコン・質問票の3つで記録し、ホルモンの分析は、データがそろったネコ24匹と飼い主17人で行いました。Credit: ナゾロジー編集部(編集部が作成した図)

まず、飼い主とネコの両方から期間中に3回ずつ尿を集め、それぞれのホルモンの量を測りました。

次に、Bluetoothの小さな発信機(ビーコン)を使い、家の中でのネコと飼い主の近さを測り続けました。

さらに飼い主には、気分を尋ねる質問票(POMS2)に答えてもらいました。

この質問票では、怒り、混乱、落ち込み、緊張と不安、疲れ、友好、活気の度合いが分かります。

最終的に、ホルモンのデータがそろったネコ24匹と飼い主17人について、両者の関係を分析しました。

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