スーパーやコンビニなどで買い物をする際、値札に表示されている「税抜価格」を煩わしく感じたり、「税込価格だけ書いてあればいいのに」と思ったことはありませんか?
例えば、福岡に本社を置くディスカウントストアの「トライアル」は、20年以上にわたって売り場の価格表示を「税込のみ」で統一し、“見たままの価格で会計できる”ことをウリの一つにしていました。
しかし、2025年6月、一般的なディスカウントストアと同様に本体価格(税抜)と税込価格を併記し、本体価格を大きく表示する形に変更しました。
トライアルは「他店と価格が比べやすくなりました」と利点をアピールしていますが、利用者からの「前のほうがわかりやすかった。元に戻してほしい」「なぜ改悪するのだろう」といった落胆の声は少なくありません。
このケースからも、税抜価格の表示を「不要」と感じている消費者がいかに多いかがうかがえます。
ただ、店側からすれば、税込表示だけだと「競合店よりも割高な印象を与えかけない」などのリスクが伴うのも事実です。
1年で120店舗を新規出店。「ドラッグストアコスモス」とは
そんな中、SNSで「税込表示を続ける最後の良心」などの声が上がり、多くの利用者から厚い信頼を集めているのが、「ドラッグストアコスモス」(以下、コスモス)です。
福岡県に本社を置く株式会社コスモス薬品が運営するコスモスは、近年猛スピードで出店を続け、2024年5月から2025年5月の1年で約120店舗を新規オープン。2026年4月時点で1689店に達し、全国で急速に店舗数を伸ばしています。
コスモスの特徴の一つが、全品「税込表示のみ」であること。ドラッグストアながら食品や酒類・飲料、生鮮食品まで豊富に扱い、それらがすべて税込価格で表示されています。
店内には「全品税込表示です」と大きく掲示されており、同社のアピールポイントであることがわかります。
コスモスが税込み表示を続ける理由
しかし、一般的には本体価格(税抜)と税込の併記が主流の中、なぜコスモスは「税込表示のみ」を続けるのでしょうか。同社の広報に聞きました。
「本体価格と併記するより、お客様にとって実際のお買い上げ金額がわかりやすくなることを目的として、税込価格での表示を続けております」
実際、SNSでも「税込価格だから予算が立てやすい」「レジで思ったより高かった、がない」「コスモスだけは安心して買い物できる」といった声は少なくありません。
もっとも、コスモスの強みは税込表示だけではありません。徹底した低価格も支持されています。
ポイントカードや特売日がない
コスモスについて、SNSでは「税込表示でも、毎日安く感じる」といった声も多く見られます。同社はポイントカードや特売日を設けない代わりに、「Everyday Low Price(毎日安い)」の方針で商品を集めているのです。
また、食品や日用品を中心にしたプライベートブランド(PB)商品もラインアップが幅広く、中でも冷凍食品シリーズは、日清食品グループやテーブルマークなど、大手メーカーが関わる商品も多いことから、「低価格なのにおいしい」と好評です。
たとえば、「ミックスお好み焼き」や「4種チーズのマルゲリータピザ」、「羽つきギョーザ」などがあり、「有名メーカーの同じような商品よりもだいぶ安い」という声が上がるなど、コスパの良さが評価されています。
税込表示によるわかりやすさと、日々の買い物を支える低価格。こうした積み重ねが、多くの消費者から支持される理由の一つといえそうです。

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