洪水で消え去った国境検問所、中国側をCNNが現地取材 救助活動の難しさ浮き彫りに

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ギロン港(CNN) かつて中国・ネパール国境の検問所「ギロン港(吉隆口岸)」があった場所に残っているのは、岩石が散乱するクレバスだけだ。

人や物資が行き交う高地の拠点は跡形もなく押し流された。政府が主催した現地視察の一環で6日に現場への立ち入り許可を得たCNN取材班が目にしたのは、石や砂利、泥が広がる月面のような同地で捜索を続ける緊急作業員たちの姿だった。

記者らには、泥に覆われた不安定な地面や、さらなる地滑りが起きる危険に備えるため、ヘルメットと長靴が支給された。

この国境検問所は中国とネパールを行き来する観光客や取引業者でにぎわう要衝だった。ネパール側のラスワ港との間を往来する人の数は日々数百人に上った。

すべてが一変したのは先月26日だった。地滑りと爆発的な洪水によって生じた巨大な水の波が最初にこの地点を襲い、その後ネパールへとなだれ込んだ。

ギロン港で生存者は見つかっていない。自分の大切な人が洪水発生時にこの検問所にいたと考え、何らかの情報を求める中国国内や世界各地の家族にとって、これが大きな焦点となっている。

だが、ここで答えがすぐに見つかるわけではない。中国政府施設らしい壮大な造りで周囲を圧倒していた5階建ての巨大な国境検問施設は跡形もなく消え去った。今、確認できるのは建物の残った基礎部分だけだ。

この場所のほかの施設も同様だ。かつては旅行会社やスーパーマーケットがあり、中国とネパールを結ぶ橋もあったが、それらはすべて破壊され、行く手のあらゆるものをのみ込んだ泥と水の壁によって塗り替えられた。

現地は濃いほこりと霧があたりを満たし、多数の救助車両や当局者が至る所で交通整理に当たっている。完全に破壊された道路には、通行できるよう砂利が敷き詰められている。

ギロン港の現場で活動する救助隊員と掘削機の様子を捉えたドローン映像=1日/cnsphoto/Reuters
ギロン港の現場で活動する救助隊員と掘削機の様子を捉えたドローン映像=1日/cnsphoto/Reuters

ここで被災した人の情報は、ギロン港からなかなか出てこなかった。救助者数や死亡が確認された人の数について頻繁に情報を更新しているネパールとは対照的だ。

中国側が約2日前に公表した最新情報によれば、中国側の国境では31人の死亡が確認され、531人が行方不明となっている。チベットの地元当局は今週初め、行方不明者に外国人250人超が含まれると明らかにした。

中国当局は、災害発生時に同港にいた人や、中国側で行方不明になっているとみられる人の氏名をまだ公表していない。このため、透明性をめぐって、とりわけ行方不明の家族の消息を必死に求める人々から疑問の声が上がっている。

中国政府は、辺地の被災現場に関する情報公開は開かれた形で適時に行っていると主張している。CNNを含む国際報道機関の記者10人あまりを入念に手配された6日の現地視察に招いたことも、同港で続く救助活動を示す取り組みの一環だ。

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