【分析】イラン合意に含まれる48兆円規模の復興基金、トランプ氏にとっておおごとな理由

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(CNN) トランプ米大統領がイランと結んだばかりの合意には、多くの保守派が反発し、問題が山積している。その筆頭にあるのは、イランに資金が流れこむという問題かもしれない。

CBSニュースの15日午前のインタビューでバンス副大統領は、イランが3000億ドル(約48兆円)規模の復興基金に「アクセス」できるようになる可能性があるという前提をそれとなく認めたように見えた。

このインタビュー以降、政権は状況の説明に追われている。政権は、この資金に米国の税金が使われることはないと強調。資金は湾岸諸国が拠出するもので、イランが和平合意を順守した場合に限って利用できるという。

バンス氏は15日遅く、FOXニュースで「われわれではなく、他の国々にイランへの投資を呼びかける」と述べた。16日にはNBCニュースに対しても、アラブ首長国連邦(UAE)を例に挙げて米国は「イランが行動を変えない限り、イランに投資することを」認めないと語った。

それはもっともだ。

ただしこうした区別は共和党議員、特にトランプ氏自身が過去に拒絶し、酷評さえした考え方だ。

しかも、そのときの金額は3000億ドルよりはるかに少なかった。

オバマ政権と他の国々が2015年にイランと核合意を結んだ際、その合意にはイランが数百億ドルにアクセスできるようにするという内容が含まれていた。このときの資金は他国のものではなく、制裁のもと外国の銀行で凍結されていたイランの自国資産で、その額は500億ドル前後と推計されていた。

しかしこのニュアンスは、トランプ氏の発言からはほぼいつも抜け落ちていた。トランプ氏は当時の譲歩について、世界有数のテロ支援国家を財政的に利するものだと非難し、さらにはそれが「現金」だったと虚偽の主張まで展開。考えられない行為であり、米国指導者の弱腰と交渉能力の欠如を示していると断じた。

こうした発言は、今になってトランプ氏に跳ね返ってくる可能性がある。

トランプ氏は15年9月の米紙USAトゥデーに寄せた記事で「イランは1500億ドルの棚ぼたを手に入れる。これは間違いなく世界中のテロ活動の資金になる」と主張。同氏は頻繁に1500億ドルという水増しした数字を出した。

15年12月に開かれた共和党の大統領指名候補者討論会では、「イランが1500億ドルを手にする、ひどく、胸くその悪い、まったくもって無能な合意」と評し、「イランはテロ国家だ」と付け加えた。

凍結解除されたイラン資産と他国からの資金は異なるという点で、状況が完全に同じというわけではない。しかし、どちらも米国の税金ではないにせよ、合意の報奨として突如イランが利用できるようになる資金が絡んでいるという点は共通している。

共和党議員は15年当時、こうした資金は「代替可能」だと頻繁に主張していた。資金を直接テロに使えないとしても、その資金で支出を肩代わりし、浮いた資金をテロ目的に振り向けられるという意味だ。

トランプ氏はイランとの緊張が高まっていた1期目終盤と20年の大統領選のさなかにもこの論点を蒸し返した。

トランプ氏は19年9月のホワイトハウスでの行事で、「つまり、彼らは1500億ドル払った。考えてみてほしい」と訴えた。「なぜそんなことができるのか。どうやったらそんなことが可能なのか。その金を全部現金で払った」

(繰り返すが、米国はその資金を現金で支払ってはいないし、金額も1500億ドルではなかった)

トランプ氏は20年1月、イランのソレイマニ司令官の殺害を命じた後、「オバマ政権はイラン政権の存続を可能にし、増長させた。イランに1500億ドルを与え、その中には17億ドルの現金も含まれていた。想像できるか?」と述べた。

(17億ドルは、1979年に凍結されたイランの資金4億ドルをめぐる和解金を指している)

トランプ氏は翌日のFOXニュースのインタビューで、「オバマ大統領が署名したイラン核合意はイランに1500億ドルを与えた。そしてそこから本当のテロが始まった」と付け加えた。

2020年の大統領選終盤には、ジョー・バイデン氏が当選すれば同様の合意が生まれるとの予測を何度も口にした。

この選挙戦に敗れた後でさえ、ジョージア州上院の決選投票に臨む共和党候補の応援中にトランプ氏は同じことが繰り返されると警告した。

ジョージア州バルドスタでは「彼らはそれを再開したがっていると思う。信じられるか?」と述べた。「また1500億ドルを与えるつもりなのだろうか。いや、今回は2500億ドルだろう」

トランプ政権の副大統領は15日、それをさらに上回る規模の資金にイランがアクセスする可能性をほのめかした。

本稿はCNNのアーロン・ブレイク記者による分析記事です。

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