超新星爆発の残骸で見つかった「星のゆりかご」
今回、チームが観測したのは、地球から約3650光年離れた超新星残骸「RX J1713.7−3946」です。
超新星残骸とは、大質量星が爆発した後に残される、ガスや高エネルギー粒子の広がった領域です。
この天体は約1600年前に爆発したと考えられており、中国の古い記録にも対応する天体現象が残されています。
現在も周辺には、通常の星形成領域より10~100倍ほど強い宇宙線や、強烈なX線・ガンマ線、秒速数千キロメートル規模の衝撃波が存在します。
チームは南米チリのアルマ望遠鏡を使い、この領域にある分子雲を詳しく観測。
すると、2つの場所で、生まれたばかりの星を包む小さく暖かなガスの塊が見つかったのです。
超新星残骸に発見された星の赤ちゃんを包む暖かい分子ガスのゆりかご(ホットコア)の想像図。/ Credit: 新潟大学(2026)このような領域は「ホットコア」と呼ばれます。
名前に「ホット」とありますが、宇宙空間としては暖かいという意味で、内部の温度はおよそマイナス150度から室温程度です。
星が生まれる前、分子雲の塵の表面にはさまざまな分子が氷として蓄積します。
やがて原始星が誕生して周囲を温めると、その氷が気体となって放出され、有機分子に富んだホットコアが形成されます。
今回の世界初の発見は「超新星爆発の痕跡である残骸の内部で、原始星を包むホットコアが見つかった」という点にあります。
ただし、この2つの原始星は超新星爆発によって新しく生まれたのではなく、爆発前からすでに存在していた可能性が高いと考えられています。






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