証券大手シュワブ、現物BTC・ETH取引を開始|外部取引所が不要に

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この記事の要点

  • 米証券大手シュワブが現物のBTC・ETH取引を開始
  • 約3,900万の証券口座で仮想通貨を直接売買可能に

米シュワブ、BTC・ETH現物取引を解禁

米証券大手チャールズ・シュワブは2026年5月12日、現物の仮想通貨取引サービス「Schwab Crypto(シュワブ・クリプト)」を個人投資家向けに提供開始したと発表しました。

第1陣となる顧客は、この日からシュワブの口座内でビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)を、株式やETF(上場投資信託)など既存の金融資産と並べて売買できるようになっています。

これまでシュワブの個人顧客は、現物の仮想通貨を保有する場合に外部の暗号資産取引所を経由する必要がありましたが、今回の導入によって主要2銘柄を証券口座内で直接取引できる環境が整いました。

シュワブは2026年3月末時点で約11.77兆ドル(約1,790兆円)の顧客資産を預かる大手で、約3,900万の証券口座を基盤にした仮想通貨市場への新たな参入ルートとして注目されています。

シュワブ・クリプトの料金と提供条件

手数料0.75%、保管・執行はパクソス

シュワブ・クリプトでは、各取引の約定金額に対して75ベーシスポイント(0.75%)の手数料が発生します。

シュワブはこの水準について、現物取引を提供する主要事業者と比較しても競争力のある価格帯だと説明しており、既存の証券口座から現物資産へ接続できる点も個人投資家向けサービスの特徴として打ち出しています。

顧客には既存の証券口座と連動する専用口座が開設され、その管理基盤はチャールズ・シュワブ・プレミア銀行(CSPB)が担います。

デジタル資産のカストディ(保管)と記録管理は同行が受け持つ一方、サブカストディや取引執行などブロックチェーン関連インフラの中核には、米規制下で事業を展開するPaxos(パクソス)が据えられました。

シュワブは、パクソスの規制対応体制と機関投資家向けインフラによって、従来の証券取引に近い一体的な取引環境を構築できると説明しています。

提供は段階的、NYなど一部州は対象外

今回のサービスは「フェーズドロールアウト(段階的展開)」方式を採用しており、まずは一部顧客向けに提供が始まりました。

対象外の顧客についても早期アクセス申請を受け付けており、今後は利用対象を段階的に拡大していく方針です。

取引はシュワブのウェブサイト「Schwab.com」のほか、モバイルアプリ「Schwab Mobile」、取引プラットフォーム「thinkorswim」から利用できます。

ただし、現時点では外部ウォレットとの入出金には対応しておらず、既存資産を移管するのではなく、シュワブ経由で新規購入する仕組みとなっています。

口座を開設できる地域にも制限があり、シュワブ・クリプトはニューヨーク州とルイジアナ州を除く米国各州でのみ利用可能です。

また、米国準州や国外居住者は対象外となっており、対応外地域へ移転した場合には口座機能が制限される可能性もあると説明されています。

間接保有から現物保有へ、広がる個人の選択肢

シュワブはこれまでにも、現物仮想通貨に連動する上場商品(ETP)や仮想通貨先物、関連ETF、投資信託などを通じて暗号資産市場へのアクセス手段を提供してきました。

今回の現物取引導入によって、こうした間接的な金融商品に加え、ビットコインとイーサリアムそのものを同じ証券口座内で直接保有できるようになりました。

サービス開始時点では、教育コンテンツや市場リサーチに加え、投資判断を支援する解説コンテンツも提供されます。あわせて、24時間対応の電話・チャットサポートも用意されています。

シュワブは今後、対応銘柄の拡大に加え、入出金を含む移管機能の追加も進める方針を示しています。

大手証券の現物参入、個人層の動向に関心

米国では大手金融機関による仮想通貨事業への参入が相次いでおり、伝統的な金融とデジタル資産の境界が薄れつつあります。

シュワブは4月16日の段階で、小売顧客向けに段階的展開を進める方針を示しており、今回の提供開始はその計画を本格始動させた動きとして位置づけられています。

約3,900万の証券口座を持つ大手証券が現物取引へ参入したことで、証券口座経由で仮想通貨を売買する個人投資家層の拡大に加え、今後の対応銘柄や移管機能の拡張方針にも関心が集まっています。

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Source:チャールズ・シュワブX投稿 / 公式発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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