衝撃の位置と強さを「色の変化」で示す新塗料

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見えない衝撃を“色で残す”という発想

私たちは、衝撃や圧力の大きさを知りたい場面に時折直面します。

スポーツでは頭部への打撃が安全に関わりますし、物流では荷物が運ばれる途中でどれほど乱暴に扱われたかが問題になります。

歩行の分析でも、足のどこに強い力がかかっているかを知ることが大切です。

こうした力を調べるには、これまで電子センサーや配線を使う方法が主流でした。

しかし精密に測れる反面、電源が必要で、曲面や広い面に取り付けにくいという弱点があります。

複雑な形をした物体の表面全体で、どこにどんな衝撃が加わったかを調べるのは、簡単ではないのです。

そこで研究チームが目を付けたのが、「衝撃の大きさをの変化として示す」という方法です。

塗った表面が衝撃を受けたとき、その場所だけ色が変われば、どこに力が集中したのかを直感的に見分けられます。

画像衝撃で色が変化する塗料 / Credit:Marco Lo Presti(Tufts University)et al., Advanced Science(2026), CC BY 4.0

今回開発された塗料は、もともと青く見える粒子を表面に固定し、衝撃を受けた部分だけが赤く変わるようにしたものです。

この変化は一度起きると元に戻らないため、その面がどんな衝撃を受けたかという履歴を残せます。

色の変化量は衝撃の強さと対応しており、画像解析などを組み合わせれば、力の分布を定量的に読み取ることもできます。

つまりこの塗料は、単なる目印ではなく、「どこにどれだけの衝撃が加わったか」を表面に残す記録型センサーとして働くのです。

では、この新塗料はどのように誕生したのでしょうか。

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