(CNN) 「Samsung Galaxy Z Flip8」を1週間使い込んでみて、筆者はその斬新なデザインの意義を理解した一方で、この端末が折りたたみスマホ誕生から10年で最終形に近づいていることも実感した。これは最大級の称賛だ。サムスンはデザインと機能をうまく調整し、これまでの欠点を解消してきた。その仕上がりは「ついに!」と叫びたくなるほどだ。Z Flip8のカバーディスプレーは本来あるべき姿で機能するようになり、優れたカメラも相まって、縦折りスマホカテゴリーでトップの座を争える存在になっている。
一方で、Z Flip8には縦折り以外のスマホと比べて譲歩している点もあるほか、怪しげなAI(人工知能)新機能や100ドルの値上げもあり、歓迎できない部分もある。そうした理由から、Z Flip8を使い始めた最初の週は、縦折りスマホが自分の好きな従来型スマホの代わりになり得るかを見極めるべく過ごした。その結果わかったことを紹介する。
Mike Andronico/CNN Underscored
気に入った点
改善されたカバーディスプレーと優れた画質

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Z Flip8の最も気に入っている点は、フレックスウィンドー(カバーディスプレー)の機能が充実したことだ。「Z Flip7」のレビューで書いたとおり、以前は通知の確認、再生中のコンテンツの操作、一部のウィジェットの閲覧しかできなかった。詳しい人はサムスンの「Good Lock」アプリをダウンロードすればその小さな画面で実際にアプリを実行できることを知っていたが、ほとんどの人には知られていなかった。
今や、フレックスウィンドーは最終形に近づいている。最初から16個のアプリを画面上で実行でき、その中には「グーグルマップ」も含まれている。これは筆者にとって一番重要なことだった(特に約束の時間に遅れそうなときには)。計算機やカレンダーアプリも使える。ただし、「Apple Music」など音楽やポッドキャストのアプリを追加したいと思ったときは、カバー画面を下にスクロールしてアプリの追加ボタンをタップし、「MultiStar」アプリをダウンロードして登録する必要があった。
通知にアクセスしやすいのも縦折りスマホの利点だ。カバー画面で通知をさっと確認し、操作して消すことができる。一方で、この画面はインスタグラムのようなスクロール前提のアプリには十分な大きさとは言えない。
カバー画面もメインディスプレーも画質が非常に優れているのはうれしい。6.9インチのメイン画面で「28年後...白骨の神殿」のレイフ・ファインズの見事な演技を見て、肌に浮かぶ濃いシミまでしっかり確認できたのはもちろん、マクロ撮影した花の写真ではその色彩に感心した。また、4.1インチのカバー画面で「オデュッセイア」の予告編を観たときも、十分な色味とシャープな画質だと感じた。

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音質もかなり良い。カーリー・レイ・ジェプセンの名曲「ラン・アウェイ・ウィズ・ミー」を最大音量で聴いてみたが、ボーカルにゆがみは感じられなかった。ナイン・インチ・ネイルズとボーイズ・ノイズの「ケイム・バック・ホーンテッド」でも、同じくらい良い音を鳴らしていた。
手になじむ軽量化したデザイン

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Galaxy Z Flip8についてまず気づいたことの一つは、Z Flip7よりもずいぶん軽く感じるという点だ。これは予想外だった。というのも新しいモデルは180グラムで、188グラムだった前モデルから8グラム軽くなっただけだからだ。はっきりした理由は見当たらない。両モデルともアルミ製で、サイズも比較的似ているため、Z Flip8では重量がうまく分散されているのだろうと推測するしかない。
折りたたみ式の場合、厚みが気になる人もいるだろう。閉じた状態では13.1mmと、13.7mmだったZ Flip7よりわずかに薄くなっている。
このモデルになって、筆者の中でフリップ型のデザインの評価は高まった。特に、L字型に開いた状態にすると、スマホスタンドがなくても動画を視聴しやすい。
賢い機能を備え進化したカメラ
Galaxy Z Flip8が際立っている最大の理由はカメラの画質だ。比較検証では「motorola razr ultra 2025」を一貫して上回っていた。
Z Flip8とZ Flip7の差はそれよりも小さかったが、Z Flip8の写真の方が大きな植木鉢の植物の茎がよりはっきりとした緑で明るいことや、Tシャツのリブカラーのディテールをよく捉えていることには気づいた。
カメラの画質そのものは前モデルと肉薄しているものの、Z Flip8はカバー画面を使ったソフトウェアの工夫という点で、Z Flip7に勝っている。カバー画面の小さなアイコンをタップすると、メイン画面のビューファインダーに映っている映像の鏡像表示になる。これにより、被写体側も自分がどう写っているかを確認できるので、自分をうまく構図に収めることができるようになる。
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さらにすばらしいのは、Galaxy Z Flip8がついにデュアル録画機能を搭載したことだ。これにより、自分と被写体を同じ動画に収めることができる。また、「Galaxy S26 Ultra」やrazr ultraでも見られた水平ロック機能も備わり、動きの激しい被写体を追う動画を撮影しやすくなっている。
価格に見合った十分なパフォーマンスとバッテリー持続時間

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Z Flip8の動作をテストしたところ、十分に軽快だった。1200ドル(日本では税込19万2680円)からという価格を考えれば当然とも言える。12GBのメモリーと「Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy」プロセッサーの組み合わせにより、「Android」の動作は滑らかだった。「Chrome」や「Messages」などを行き来したり、写真を撮って「Gallery」アプリで整理・共有したりする際にそれを実感した。
Z Flip8のバッテリー持続時間については、少し複雑だ。4K動画連続再生テストでの22時間19分という結果は、数字上すばらしいが、Z Flip7より2時間1分短いとわかると、少しがっかりする。とはいえ、Flip8は現行の競合機種相手にはかなり健闘しており、「Galaxy Z Fold8」より30分近く長く、「Z Fold8 Ultra」より30分強短いという結果だった。
気に入らなかった点
縦折りスマホが初めてなら、物足りなく感じるかもしれない
900ドル(同13万6400円)の「Galaxy S26」は3倍光学ズーム、1300ドル(同21万8900円)の「Galaxy S26 Ultra」は3倍と5倍の光学ズームを備えているのに対し、1200ドルのGalaxy Z Flip8は最大10倍のデジタルズームに頼ることになる。よく晴れた日のリンカーン・スクエアで植物を被写体にこの望遠ズームを試したところ、「まあそこそこ」といった感じだった。

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縦折りスマホを見たことのない人向けに言うと、内側のディスプレーの真ん中には少し折り目が入っている。これはもうなくなっていてほしいものだ。Z Flip8では内側の画面の反射がこれまでで最も抑えられているものの、その折り目部分に触れると、やはりその感触は伝わってくる。画面が点灯している状態では折り目は見えないが、それでも1200ドルの端末にはそぐわない感じがする。
目新しさも優秀さもないAI機能のために高くなった価格
Z Flip8は前モデルのZ Flip7より100ドル高くなっているが、これはおそらくAI業界が招いたメモリー不足による内部ハードウェアのコスト上昇が原因だろう。では、その見返りに何が得られるのか。正直なところ、特に気に入った点はそう多くない。
Galaxy Z Flip8は、サムスンのAIベースの返信提案機能「Now Nudge」を搭載している。ユーザーのデータを活用してMessagesアプリでの返信を助けてくれるという機能で、何度も試してみたが、結果はまちまちだった。良いときは、筆者がある日の予定を聞かれたときに、Messagesアプリが美容院の予約時間を把握してくれていたこともあったが、「デートどうだった!!!」というメッセージへの返信のために筆者の生年月日を提案してきたこともあった。
もう少し価値のあるAI機能としては、新機能「マイファンカム」がある。AIを使って被写体を追跡しながら映像を自動編集し、SNS向けの縦長動画を作成してくれる機能で、「これは楽しそうだ」と思わず口にした。筆者はそうした動画を撮るときはフレーミングをしっかり確認するタイプだが、この機能はカメラを固定して撮影する人には良さそうに聞こえる。
今はいわゆるAIブームの4年目に入っているが、それでも喧伝(けんでん)されてきたような、生活を一変させるアップグレードが実現している感じはしない。
結論

Mike Andronico/CNN Underscored
現代的なノスタルジーを味わうためであれ、スタンドなしで「YouTube」にひたるためであれ、縦折りスマホを検討しているなら、Samsung Galaxy Z Flip8は最善の選択だ。サムスンはついにカバー画面の可能性を最大限に引き出し、motorola razr ultraに追いついた。タイピングの快適さ、性能、写真の画質という点でZ Flip8はrazr Ultraを上回っており、目新しさを追い求めるための妥協を重ねたようには感じられない縦折りスマホの一つになった。
軽量なデザインとカバー画面を最大限に活用できる機能によって、Z Flip8は他社が乗り越えなければならない小型の折りたたみスマホになっている。
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本稿はCNN Underscoredのヘンリー・T・ケイシー記者による製品レビュー記事です。
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