福田萌&中田敦彦の“日本帰国”に…「ただ乗り」「税金逃れ」ネットで根拠なき批判。誤解や誹謗中傷も

5 日前 8

タレントの福田萌さんが7月5日、移住先から家族で本帰国したと、自身のInstagramで明らかにした。福田さんの夫は、芸人・YouTuberのオリエンタルラジオ・中田敦彦さんで、3人の子どもがいる。夫妻は2021年に家族でシンガポールに移住した。

これに対し、SNSでは「税金逃れ」「タダ乗り」などと、根拠のない批判が広がっている。

福田萌さん「私の言葉足らずで…」釈明する事態に

福田さんは「家族で本帰国いたしました。帰国してしばらく経ち、シンガポールがすでに恋しいです」「帰国した今は、日本の魅力にどっぷりとつかっています。帰ってきたなぁって嬉しさと、海外に出たからこそ感じる日本の素晴らしさに日々感動しきりです」とInstagramで報告した。

また自身が連載しているWEBメディア『FRaU』上で7月5日に掲載のコラムに、その詳しい経緯をつづった。その中で、「シンガポールはもう十分にわかったから、と日本に帰りたいと言い出したのは夫だった。私は不安や迷い、子どもたちの将来のことなどいろいろ考えたけれど、結局はまた夫の船に乗るという冒険を選んだ」とした。

その後、福田さんは7月7日に自身のXで、中田さんの帰国理由を語る発言が反発を招いたと報じるネット記事を引用し「私の言葉足らずで…この『わかった』は、李光耀の建国した国を見てみたい、当初の目的を果たせたという意味の『わかった』『納得した』という意味でした。シンガポールの奥深い歴史や文化はこれからも知っていきたいです」(※李光耀:リー・クアンユー初代シンガポール首相)と説明した。

乙武さん「叩かれてるの、本当に理解ができていないのですが」

福田さんが真意を説明する必要があるほど、SNSではユーザーがそれぞれ独自の解釈から福田さん夫妻を批判する投稿が多数見られる。

この批判に対し、作家の乙武洋匡さんは7月6日、「シンガポールからの帰国を決めた中田敦彦さんが叩かれてるの、本当に理解ができていないのですが、どなたか解説してくれませんか?」とXに疑問を投げかけた。

ハフポスト日本版がSNSを確認したところ、福田夫妻に対する批判は、すでに釈明が行われたシンガポールを「わかった」とする発言へのもの以外に、大別すると2つあるようだ。

一つは、帰国後の夫妻の生活について日本の社会保障やインフラへの「ただ乗り」とみなす立場からの批判である。もう一つは、夫妻の移住理由を「税金逃れ」だとした上で、税金面での「いいとこ取り」とみなすものである。

これらの批判は、どちらも根拠がなく、誤解や事実認識の不足が含まれている。

日本のインフラ・社会保障に「ただ乗り」は誤解

第一の「日本のインフラ・社会保障にただ乗り」という批判は誤解だといえる。

そもそも、「ただ乗り(フリーライド)」は、他人が費用を負担している公共財を、自分は相応の負担をせず利用する場合にあたる。例えば、税金を払わず公共サービスだけ利用するようなケースである。

一方、福田さん夫妻のように、海外移住してその後帰国すること自体は性質を異にしている。

国税庁によると、日本で生活を始めると、所得や加入状況に応じて住民税、所得税、健康保険料などの負担が生じる。

WHO(世界保健機関)から高く評価される国民皆保険など、日本の社会保障制度が充実しているのは事実だが、その恩恵だけを受けるわけではなく、帰国後は他の人と全く同じように負担するため、制度のルール上「ただ乗り」ではない。

つまり、日本に居住していない期間は、住民向け行政サービスの利用は限定され、居住している期間は、所得や加入状況に応じて税や社会保険料を負担することになるのが社会保障制度の基本である。

福田さん夫妻が使っていない期間の負担義務が生じないのは当然で、帰国して使うようになってから払うのであれば、「ただ乗り」「フリーライド」とは言えない。

誤解⇨「海外移住=日本の税負担がゼロになる」

ジェトロによると、シンガポールは、所得税や法人税、キャピタルゲイン(投資益)への課税が日本に比べて著しく低い国だ。そのため、福田さん夫妻の移住当初から、本人が公言したわけではないにもかかわらず「税金対策ではないか?」との憶測がSNSで見られた。

具体的には、今回の帰国について、税金の安いシンガポールに住民票を置いて日本への納税を避け、生活拠点を戻したくなったら日本に帰ってくるのは「都合が良すぎる」という見方からの批判だ。

しかし、「移住期間中、日本にまったく税金を納めていなかったのではないか」という推測は、日本の税法の仕組みから考えると誤りだ。

海外に移住すれば日本の税金を一切払わなくて済むというのは誤解である。

国税庁のタックスアンサーによると「非居住者および外国法人については、日本国内で稼得した『国内源泉所得』のみが課税対象とされます」と記載されている。

つまり、日本の税法では、海外に移住して「非居住者」になったとしても、日本国内で発生した利益(国内源泉所得)については、日本で課税される仕組みになっている。

福田夫妻の所得のうち、日本国内で発生したとみなされるものは、課税された可能性がある。

ネット上の福田夫妻への批判の中には、こうした税法や社会保障の仕組みに対する誤解に基づいている面が少なくない。

SNSでは、「日本に帰ってくんな」「二度と日本には足を踏み入れないように」「日本の異常な重税に苦しむ一般庶民を尻目に、美味しいところだけ吸い尽くすムーブを『冒険』とドヤ顔で語れる神経が異常すぎるだろ…」などと、誤解を基にした誹謗中傷も広がっている。

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