「前脚の歩幅」が認知機能低下と関連
犬の認知機能不全では、睡眠パターンの乱れ、社会的行動の変化、混乱、慣れた場所で迷うといった症状が知られています。
しかし、これらの多くは飼い主の観察や質問票に頼る部分が大きく、客観的に測りにくいという課題がありました。
今回の研究では、犬の神経老化を追跡する縦断研究に参加していたシニア犬・老齢犬88頭が対象となりました。
犬たちは、体格や犬種から推定される寿命の75%以上に達した段階で研究に登録され、約6カ月ごとに研究施設を訪れました。
各訪問では、身体検査、神経学的検査、整形外科的検査、視覚・聴覚検査、筋力検査、認知機能検査などを実施。
さらに飼い主は、犬の認知機能を評価するCADES(犬認知症スケール)や、慢性的な痛みを評価するCBPIに回答。
歩行評価では、犬を5メートルの歩行路で歩かせ、その様子を動画で記録しました。
このとき、研究者はリードを緩く持ち、声かけやおやつによる誘導は行わず、犬が自分のペースで歩くようにしています。
その結果、前脚の歩幅が、認知機能の悪化とともに短くなる傾向が見られたのです。
具体的には、CADES(犬認知症スケール)スコアが10点上昇すると、前脚の相対的な歩幅は平均で約1.2%短くなると推定されました。
一方で、後ろ脚の歩幅には、同じような明確な変化は見られませんでした。






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