片山財務相「350万円よりは普通高い」。支援金対象めぐり「重く受け止める」も数字示さず。6日高市首相答弁へ

1 日前 2

飲食料品の2年間の消費税減税と、中低所得者への支援金給付を盛り込んだ法案をめぐる衆議院での審議が、最終局面に入った。

片山さつき財務相は11月4日の衆院財務金融委員会で、支援金の対象の上限を年収350万円程度とする政府の参考値について、中所得の実態より低いことを認め、野党の指摘を「重く受け止める」と答弁した。

年収350万円の線引きに批判、片山氏も「普通高い」と認める

支援金は、税・社会保険料の負担が重い「働く中低所得者」に所得に応じて現金を給付する制度。しかし、政府は具体的な支給対象や支給額を示していない。

高市早苗首相は10月14日の衆院予算委員会で対象を約2000万人、20日の衆院本会議で年収100万〜350万円をそれぞれ「一つの参考」と述べるにとどめており、野党側は反発している。

11月4日の質疑で、公明党の赤羽一嘉税制調査会長(副代表)は、年収350万円は男性の勤労世帯で下から2割程度にあたると指摘。「350万円を中所得と呼ぶなら、400万円程度の人が高所得者になってしまう」として、政府の線引きに疑問を呈した。

これに対し片山氏は「(中所得は年収)350万円よりは普通高い」と率直に認めた。その上で、「政府として重く受け止める」と述べるに留め、具体的な金額には踏み込まなかった。

赤羽氏は、採決を目前にしても対象者が示されていない状況に不満を露わにし、「その採決に参加するのは政治家として禍根に残す」と述べた。

財源は約10兆円、内訳は示されず

法案は10月9日に国会へ提出され、10月20日に衆院財務金融委員会に付託された。片山氏は閣議決定当日の会見で、2027年4月から2年間、食料品の消費税率を8%から1%に下げ、その間は1%相当分で支援金を先行実施すると説明した。2029年4月に支援金を本格導入するのに合わせ、税率は8%に戻す。

所得に応じた給付には準備に時間がかかるため、減税を先に行うのが「最善の方法」だとしている。財源については、赤字国債に頼らず、補助金や租税特別措置の見直しなどで賄うとし、具体像は今後の予算編成で示すとしている。

ただ、2年間で約10兆円とされる財源について、片山氏は10月23日の委員会でも税外収入や租税特別措置、基金の見直しといった従来の説明を繰り返し、具体的な内訳は示していない。

11月6日に首相答弁、採決は「当日判断」

与野党の国対委員長は11月4日、高市首相が11月6日の衆院財務金融委員会に1時間出席し、野党の質問にのみ答えることで合意した。与党は同日中の委員会採決と衆院通過を提案したが、野党は首相の答弁を見極めて判断するとして態度を留保している。

片山氏が「重く受け止める」としてきた支援金の対象や、示されないままの財源について、首相がどこまで踏み込むかが焦点となる。

記事全体を読む