植物は腐った仲間の体から「離れるように動く」と判明

48 分前 1

始まりは、捨てる寸前の失敗した実験だった

この研究のきっかけは、ある失敗した実験でした。

中国の西北農林科技大学の生物学者ユージョウ・チャン(Yuzhou Zhang)氏は、オーストリアの研究室にいました。

そこで取り組んでいたのは、植物が重力に応じて動くしくみの研究です。

実験では、寒天(かんてん)を固めた平たい皿の上で植物を育てていました。

培地を入れて縦に立てた皿で、シロイヌナズナの根を育てる方法の一例です。チャン氏の研究室でも、寒天を固めた平たい皿の上で植物を育てていました。培地を入れて縦に立てた皿で、シロイヌナズナの根を育てる方法の一例です。チャン氏の研究室でも、寒天を固めた平たい皿の上で植物を育てていました。Credit: Alena Kravchenko / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

ところがある日、その皿の1枚に空気中の微生物が入りこみ、汚れてしまいます。

チャン氏はその皿を捨てようとしました。

その直前、彼はある奇妙なことに気づきます。

皿の中の植物の根が、ほぼ1本残らず、汚れた部分から遠ざかる向きに曲がっていたのです。

チャン氏は「そのそろい方を見て、これは偶然の反応以上のものではないかとすぐに思った」と振り返っています。

もし根が本当に腐った物を見分けて避けているなら、植物にはまだ知られていない動き方があることになります。

こうしてチャン氏らのチームは、この偶然の観察を本格的な実験で確かめることにしました。

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