宇宙を終わらせる「真空崩壊理論」を原子の輪で確かめた――終末の種は量子トンネルから来た

1 ヶ月前 12

宇宙はすでに何度も「生まれ変わっている」

宇宙はすでに何度も「生まれ変わっている」宇宙はすでに何度も「生まれ変わっている」 / Credit:早稲田大学

宇宙は安定している——私たちは何となくそう思って暮らしています。

物理法則は昨日と同じように今日も働き、明日もそうだろう、と。

でも実は、宇宙はこれまでに何度も根本的な「生まれ変わり」を経験してきました。

誕生直後の宇宙は、今とはまるで別世界でした。

現在の宇宙を支配する4つの基本的な力——重力・電磁気力・強い力・弱い力——は、もとは1つにまとまっていたと考えられています。

ところが宇宙が冷えるにつれ、力は次々と「分離」していきました。

まるで水蒸気が冷えて水になり、さらに冷えて氷に変わるように。宇宙もまた、温度が下がるたびにまったく別の姿に変わったのです。

物理学ではこれを「相転移」と呼びます。

ある転移では、粒子が質量を獲得し、別の転移では、物質の基本粒子であるクォークが閉じ込められて陽子や中性子が生まれました。

そしてさらに冷えると原子が形成され、宇宙は初めて「光が通る透明な空間」になったのです。

ここで注目してほしいのは、こうした「衣替え」が起きるたびに、宇宙のルールが根本から変わったという事実です。

前の時代で見えていた粒子の振る舞いや力の現れ方が、次の時代には大きく変わりました。そのたびに、前の時代の「安定」は消え去ったのです。

さて、ここで素朴な疑問が浮かびます。

今の宇宙のルールは、本当に「最終版」なのでしょうか?

宇宙はこれまで何度も衣替えをしてきました。

でも、今着ている服が最後の一着であるという保証は、実はどこにもありません。

もし「次の衣替え」があるとしたら——それはどうやって始まるのでしょうか?

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