羽根ぼうきが母親代わりに
このほど、米国ペンシルベニア州のレイヴン・リッジ野生動物センターに、母親を失った2羽の七面鳥のヒナが運び込まれました。
ヒナたちは生後わずか1日か2日ほどで、道路を走っているところを発見されたといいます。
その道路では、母鳥と兄弟の1羽が死んでいたとされ、ヒナたちは突然、母親の保護を失ってしまった状態でした。
七面鳥は「早成性」の鳥です。
これは、ふ化してすぐにある程度自分で歩き回り、餌を食べられるタイプの鳥を指します。
アオカケスやコマツグミのように、巣の中で親から餌をもらい続けるヒナとは異なり、七面鳥やキジのヒナは生まれて間もなく自力で動くことができます。
ただし、自立しているように見えても、母鳥が不要になるわけではありません。
体温調節が十分でない時期のヒナにとって、母鳥の体の下に潜り込むことは、温かさを得るだけでなく、外敵や不安から身を守るための大切な行動です。
そのため、保護施設のスタッフはヒナたちを保育器に入れ、温かい環境を整えました。
そして保育器の中に吊るされたのが、羽根ぼうきでした。
ヒナたちは、その羽根の下へ潜り込むことで、母鳥の羽の下に隠れているような感覚を得られます。
レイヴン・リッジ野生動物センターの所長トレイシー・ヤング氏は、羽根ぼうきについて「安全で、温かい場所」だと説明しています。
実際、羽根ぼうきを入れた後、ヒナたちは以前より落ち着き、餌をよく食べるようになり、体重も増えていったといいます。
つまり羽根ぼうきは、ヒナたちを甘やかすための小道具ではなく、回復を助けるための環境づくりの一部だったのです。






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