堤真一主演ドラマ『GIFT』予告に存在した有村架純のシーンが「本編にない」と視聴者困惑。カットされたセリフとは?

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5月17日に第6話が放送された堤真一主演の日曜劇場『GIFT』(TBS系)。重めのテーマが描かれた第5話から一転、今回はおおむねで“前向き”な内容となり、後述する「親子関係の前進」のほか、「遠回しの告白」とも受け取れるセリフに好意的な視聴者も多い印象だ。

実際にそれらの要素は丁寧に描かれていたと思うのだが……それ以外のポイントでは不満もある、というのも正直なところだ。

※以下、『GIFT』第6話の内容に触れています。

会話のすれ違いを「卓球のラリー」で見せるクレバーさ

今回の見どころとなるのは、やはりブレイズブルズのコーチであり宇宙物理学者の伍鉄文人(堤真一)と、その息子であり作曲家のマネージャー・坂本昊(玉森裕太)の親子関係の前進だろう。この2人の対照的な価値観や会話のすれ違いを「卓球のラリー」という形で見せたことはクレバーだ。

昊は「ラリーって気持ち通じあってないと続かないですよね」と言うも、伍鉄は「気持ちはいりません。ただの物理です。球の速度と角度に対応し、力を殺して返すだけ」と、いつも以上に物理学者らしい返答をする。

ラリーと会話のリンクが決定的となるのは、伍鉄が「余計なものは背負いたくないんです」と言って、昊に「余計なもの?」と疑問を返した時に卓球のラリーが「途切れる」場面。それでもラリーを続けながら、昊は「でも、返してくれている」と肯定しようとするのだが、伍鉄は「当てているだけです」と冷徹に否定するのだ。

そして、昊は「余計なものでも、俺はあなたの息子です」と告げて、ラケットを置いて去る。伍鉄はやはり自分が言うように、ただ受動的に会話を続けることを「当てているだけ」と考えており、時にその会話が「空振り」をしていることまでもが卓球のプレイで示されていたのだ。

伍鉄が“1人”ではなく“みんな”になる

そんな伍鉄に、元エースの宮下涼(山田裕貴)は「心を見てあげなきゃ。なんか逃げようとすんのは悲しいかな」とアドバイスをする。そして、ラグ車に乗った昊が「来いよー!」と大声を上げ、伍鉄は彼へ文字通りに「正面からぶつかり合う」ことができ、2人はお互いに笑顔になる。

さらに、伍鉄はチームにも「選手の皆さん、スタッフの皆さん、家族の皆さん、ここ(心)に全部あったんです、ぶつかり合って、ぶつかり合って、ここにいる皆さんで、答えを出しましょう!」とも言うことができた。

また、伍鉄は卓球のラリーでは「1人“が”いいんです」と言い、ブレイズブルズにおいても「チームに足りないもの」を自分だけで導き出そうとしていた。しかし、涼は「皆さんで、じゃないでしょ。みんなで。あなたと一緒に答えを出すんですよね、コーチ」と、“みんな”という言葉で、伍鉄自身もチームの一員であることを強調する。

伍鉄と昊の「ぶつかり合う」ほどの親子関係の前進が、ブレイズブルズというチームがまさに一丸となる様につながるのは見事だ。

人香のラインに踏み込めない圭二郎

もう1つ、視聴者の間で大きな話題になっているのが、新エース候補の朝谷圭二郎(本田響矢)から、記者の霧山人香(有村架純)への「遠回しの告白」とも受け取れる言葉だ。

コートサイドでラグ車の調整をしている人香に対して、圭二郎は「ラインってさ、どれもおんなじだけど、あっちとこっちじゃ全然違ぇな」「あっち(トライライン)を超えるとトライゲット! でも、こっち(サイドライン)を越えると反則で敵のボール。ひとちんはどっちだ?」と言うのだ。

これはおそらく、「好きだと告白するラインに踏み込めない」圭二郎の切なさを示した言葉だろう。仮に人香がトライラインにいれば「自分の告白は成功」する、しかし人香がサイドラインにいれば「敵のボールになる=恋のライバルとなる涼のものになる」と、彼はルールを決めているのだろう。

しかし、人香がどちらのラインにいるかは彼女次第であり、圭二郎がコントロールできるものではない(そのことも圭二郎はわかっている)。人香はそんな圭二郎の言葉の意味を理解していないようで、「何? 熱でもあるんか?」と軽く返していたが……彼女がどちらにいるのかは、続く第7話で判明するのかもしれない。

「ザ・ニュー親子」広江(山口智子)の言動に、視聴者から拒否反応も

感慨深い場面も多かった第6話だが、違和感を覚えることも複数あった。

特に、これまでパワハラ的な言動が目立ち、涼に「少したりとも楽しむな」とさえ言っていたライバルチーム・シャークヘッドのコーチの国見明保(安田顕)が、いきなり“良い人”かつ“友好的”となり、笑顔まで見せたのは、さすがに唐突すぎると感じられた。第5話のラストから半年が経っており、「今のブルズとなら」とチームの強さも認めるセリフはあったが、第6話で国見がこれまでの発言を謝ったり、誰かが「国見が変わった」とつぶやくシーンがあっても良かっただろう。

加えて、ブレイズブルズの関係者たちがシャークヘッドのことを「サポートが完璧」「動きに無駄がない」などと「理想的なチーム」として語ったのは、これまでのシャークヘッドの所属選手に容赦のない印象からは、やや齟齬があるように思えた。

また、昊の母・広江(山口智子)の言動に、これまで以上に拒否反応を覚えた視聴者も少なくないようだ。伍鉄と昊の関係を「偶然という名の奇跡」「ザ・ニュー親子」「ピカピカの1年生」という言葉で表現するのは、もちろん意図的な「キラキラした言葉で過去を誤魔化そうとしている」ものであるし、後に銭湯で2人が「ニュー親子をやる」ことを笑い合うことにもつながっているのだが……さすがにセリフ回しにクセがありすぎて「違和感しかない」「苦手」という声が一部視聴者から上がるのも致し方がないのかもしれない。

「まさかの予告詐欺?」本編になかったセリフ

そういえば、昊は第5話のラストで試合中に作曲をしていたが、その曲は結局どうなったのだろうか。それから半年の時間経過もあり、何かの形にはなったのかもしれないが、今回は伍鉄へ「中学から音楽を続けていたけど、ある日ピタッと何も出なくなって」などと、相変わらず作曲家の夢への挫折を告げるくらいの描写に留まっていた。それに、第5話では試合を見ずに作曲する昊の姿に「試合を見てよ!」とツッコミたくもなったが、「父の伍鉄と同じく試合にイマジネーションを膨らませている」という親子の共通点を示していたとも言えるだけに、そちらも含めてもう少しフォローがあっても良かっただろう。

さらに、第6話の予告映像に存在していた人香の「圭二郎、おやすみ」というセリフが本編になかったことについて、SNSでは「あのシーン見たかったのに。なぜ本編にない?」「何か問題があったのかな」などと不満や困惑の声が続出している。なお、5月19日現在、YouTubeチャンネルで配信中の同予告動画では「圭二郎、おやすみ」のセリフが確認できるものの、同作を配信しているU-NEXTではカットされており、本編の編集段階で変更があったのかもしれない。

とはいえ、これらの違和感は、“第6話でちゃんと描かれなかった”というだけで、続く第7話で“補完”となる描写がある可能性もなくはないだろうし、モヤッとしたからこそ続きが気になるのも確かだ。加えて、第6話のラストで涼が苦しそうに胸を抑えたことの理由や、第7話の予告で昊が「俺、ニセモノなんです」と言った意味を知りたくて仕方がない。モヤモヤが晴れることを期待している。

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