(CNN) トランプ米大統領の政治的威信は今や大きく失墜し、共和党がほぼ常に優位に立ってきた二つの主要課題、つまり経済と国家安全保障で共和党の強みを失わせている。
今週公表されたロイターとイプソスの世論調査では、「戦争・国外紛争・テロ」に関する分野で民主党と共和党が事実上並んだ。2024年の大統領選後には共和党が11ポイントリードしていた。今では米国の成人の37%が民主党の方が優れた対応策を持っていると答え、共和党と回答した36%を上回っている。
数週間前のFOXニュースの世論調査でも、非常によく似た結果が示された。国家安全保障について、登録有権者の50%が共和党を支持し、48%が民主党を支持したのだ。共和党が12ポイントリードしていた、イラン戦争が始まる前の1月とは対照的だ。
この二つの調査結果はいずれも誤差の範囲内だ。しかし、数字がこれほど拮抗(きっこう)すること自体、ほとんど前例がない。
FOXニュースの世論調査は、テロと国家安全保障について、登録有権者が両党をどのように評価しているかを定期的に調べてきた。イラン戦争までは、いずれの問題でも民主党が共和党との差を10ポイント未満に縮めたことは一度としてなかった。
ギャラップの世論調査でも、国家安全保障では共和党が一貫してリードを保ってきた。21世紀に入って民主党がこの問題でわずかにでも上回ったのは、2007年の1度きりだ。
「国際テロと軍事的脅威」への対応でどちらの党が優れているかを尋ねたギャラップのデータでは、共和党の優位はさらに際立っていた。
01年に発生した米同時多発テロの翌年以降に実施された22回の世論調査で、民主党がこの問題でリードしたのはやはり07年の1度だけで、ほとんどの場合、共和党が2桁の差をつけていた。
そして、経済の問題もある。
最新のFOXニュースの調査では、経済の問題で民主党が54%対45%と9ポイントリード。民主党にとって20ポイントリードした06年以降で最大の優位を示した結果となった。
ジョージ・W・ブッシュ政権下で始まった08年の金融危機直後の10年以降で初めて経済問題で民主党が共和党を上回ったのは、今年4月のことだった。
両分野での数字は、トランプ氏が、イラン戦争を始めたことによる影響や世界規模の関税措置などの物議を醸す政策への反応を大きく読み違えたことを示しているように見える。
関税を導入したことで、トランプ氏は経済情勢の行方について事実上、その責任を自ら引き受けた。しかしその後、国民のインフレ懸念に対処する責任を受け流したことで、国民の否定的な感情は増大。経済は今も停滞したままで、7月には雇用が2万3000人減少している。
国民は民主党を好んでいるわけではない。実際、民主党側も世論調査では依然としてかなり不人気だ。それだけに、経済問題で民主党がリードを奪ったらしいという事実は大きな意味を持つ。
そして、国家安全保障をめぐる数字は、さらに衝撃的かもしれない。民主党がこの分野で共和党と競り合うこと自体、ほとんどないからだ。
教育や医療がほぼ常に民主党に有利なテーマであるのと同様に、国家安全保障と国土防衛はほぼいつでも共和党を象徴する政策課題であり、しかも大差で共和党が優位に立ってきた分野だ。
ジョージ・W・ブッシュ大統領が中東で戦争を始め、やがて不支持がかなりの割合で増えていったときでさえ、その状況は変わらなかった。
しかしトランプ氏の場合は、イラン戦争であまりにもしくじっているようにみえるため、国民は突如、共和党が本来得意としてきた分野でさえ民主党と共和党を対等とみなすようになっている。
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本稿はCNNのアーロン・ブレイク記者による分析記事です。

2 時間前
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