(CNN) いよいよ来るところまで来た。我々は今や鏡の国の奥深くまで迷い込み、マッドハッター(いかれ帽子屋)と夕食を共にしている。チェシャ猫と戦術を語り合い、ハートの女王と大会の予想を立てている。サッカー・ワールドカップ(W杯)決勝の最中に開催されるハーフタイムショー。それはスポーツ本来の姿からあまりにかけ離れた、まさに狂気の沙汰。ほとんど不道徳なものにさえ感じられる。
しかし、これこそフットボールの(そう、ここではフットボールと呼ぶ)純粋主義者たちが、今夏のW杯の劇的な最終盤で目の当たりにするであろう現実に他ならない。同大会の決勝戦は米ニュージャージー州のメドウランズで、7月19日に予定されている。
国際サッカー連盟(FIFA)は先ごろ、以下のことを確認した。史上初めて、「フットボールと音楽、社会的なインパクトが一堂に会し、地球上で最も偉大なショーがクライマックスを迎えるのを盛り上げる」。このハーフタイムショーにはコロンビアの歌手シャキーラとK-POPのスーパースターBTS、米歌手マドンナがパフォーマーとして登場。キュレーションを務めるのはコールドプレイのフロントマン、クリス・マーティンと、あろうことかザ・マペッツのキャラクターたちだという。
もし読者が幻覚剤でも打たれたように、熱に浮かされた夢の中へ、不思議の国のアリスや青芋虫と共に吸い込まれてしまったのかと不安を覚えたとしても、心配には及ばない。同じ心境の人は他にもいる。
今回の発表に対する反応は、控えめに言っても賛否両論だ。一部にはW杯決勝をもっと身近なものにするための手段だと捉える向きもある。これでより幅広い観客層にアピールし、このスポーツの最大の瞬間がさらなる高みへと引き上げられるのだというのが彼らの主張だ。
他方、この騒ぎを全く理解できない人たちもいる。彼らにとって、W杯決勝はそれだけで十分すぎるイベントだ。今回のような諸々の派手な演出は、不快な商業主義の新たな事例でしかない。多くの人々は、自分たちの愛してやまないスポーツが乗っ取られたと感じている。

11 時間前
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