仮想通貨決済「AIとの会話で完結」MoonPayが決済ボルト発表|DeFi対応も

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この記事の要点

  • MoonPayがChatGPT・Claude向け決済ボルトPayBoxを発表
  • 会話から仮想通貨の売買・送金や予約・決済まで完結可能に
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会話で仮想通貨取引「PayBox」発表

仮想通貨(暗号資産)決済インフラを手がける米MoonPay(ムーンペイ)は2026年7月29日、ChatGPTやClaude上で仮想通貨取引を行える決済ボルト「PayBox」を発表しました。

PayBoxの導入により、利用者はChatGPTやClaudeとの会話から仮想通貨の売買や送金に加え、航空券や飲食店の予約までをAIへ依頼できるようになります。

これまで対話型AIでこうした取引を行うには開発者向けツールや外部サービスを組み合わせる必要がありましたが、PayBoxでは会話から決済までをシームレスに完結できるようになったとしています。

ただし、資金が動くのは利用者がパスキー(端末に保存する認証用の鍵)で承認した範囲に限られ、その外側へ資金が動く経路は塞がれていると同社は説明しています。

「チャット×決済」を実現するPayBoxの仕様

毎回承認か自律実行か、2モードで制御

発表によれば、PayBoxはClaudeやChatGPTへ専用コネクタ(外部サービスとの接続機能)を追加し、パスキーを登録することで利用できます。

ウォレットは新規作成と既存ウォレットの読み込みに対応し、本人確認を済ませたカードから資金を入金できるとしています。

設定後の取引は自然言語の指示だけで進み、同社は「100ドル分のPYUSDをオンランプして」といった一文で法定通貨からの交換注文が成立する例を示しました。

また、AIへ与える権限も利用者が選択できる仕様となっており、取引ごとにパスキー承認を求める「Always Ask」と、設定した上限の範囲でAIが自律的に実行する「Autonomous」の2種類が用意されています。

一度設定した権限を変更する場合にも人によるパスキー承認を改めて課したうえで、付与済みのアクセス権は利用者の判断でただちに取り消せるとしています。

Visa連携でカード番号を渡さず決済

秘密鍵については、MPC(マルチパーティ計算)で分割し、TEE(ハードウェアで隔離された実行領域)へ分散保管する仕組みを採用したと説明しています。

この構造によってムーンペイ自身もAIエージェント自身も単独では署名できず、端末が乗っ取られても攻撃者が手にできるのは鍵の断片にとどまると同社は説明しています。

こうした秘密鍵の管理には、ムーンペイが2026年4月に買収したSodot(ソドット)の技術を採用しており、同社によると500億ドル(約8.2兆円)を超える取引と1,000万を超えるウォレットの保護実績があるとしています。

ボルトに預けるカード情報については、加盟店とのやり取りにおいてVisa(ビザ)が整備するエージェント型決済の枠組みを経由させる設計を採用しています。

同社によると、この枠組みでは加盟店へ渡るのがハッシュ化された決済情報にとどまり、PayBoxはカード番号の実数値を取得も保存もせずに支払いを処理できます。

さらに利用者による承認そのものにも制限を設けており、1回のパスキー承認は1つの操作だけに結び付き、使用後はその場で失効する仕様を明らかにしました。

コインベース発の決済標準x402を採用

こうした守りの設計に加え、ムーンペイは支払い先の拡大へ向け、AIが人手を介さずに支払いを実行するためのオープン標準「x402」も採用しました。

x402はHTTP通信のステータスコード「402 Payment Required」を転用し、ウェブのやり取りのなかへ支払いを直接埋め込む標準として設計されています。

この標準はCoinbase(コインベース)が開発し、2026年4月にLinux Foundation(リナックス財団)へ移管されて中立的な運営体制へ移りました。

飲食・旅行・買い物もAIが決済

同社によると、x402対応サービスではAIによる支払いが可能で、発表時点では飲食店や旅行の予約、大手オンラインショップでの買い物などに対応しています。

x402に対応する統合先は毎週追加する予定となっており、現時点でPayBoxが扱えるチェーンや承認の方式、カード決済の仕組みは以下のとおりです。

項目 内容
対応AI Claude・ChatGPT(対応先は順次拡大)
対応チェーン Solana、Ethereum、Hyperliquid、Tempo、Base、Robinhood Chain、Arbitrum、Polygon
承認モード Always Ask(取引ごとに承認)/Autonomous(設定範囲内で自律実行)
鍵の管理 MPCとTEEで分割保管し、単独での署名を排除
カード決済 Visaのエージェント型決済を経由し、カード番号は保持しない
支払い先 飲食店予約・旅行予約・大手オンラインショップ

AI決済競争が激化、次の照準はDeFi

AIエージェントに支払いを任せる動きは業界全体へ広がっており、x402の運営組織にはリップルやGoogle、Visaなど40の組織が参加しています。

ムーンペイも2026年2月にAIエージェント向け決済インフラを公開したほか、同年6月には企業の経理業務をAIへ委ねるEntendre(エンタンドレ)の買収を発表するなど、AI金融インフラの構築を進めてきました。

PayBoxについても今後は対応するAIプラットフォームを拡大する予定で、DeFi(分散型金融)ではスワップの経路選択や無期限先物取引、流動性管理などにも対応する方針です。

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Source:MoonPay発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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