人はルールを守る人より「破る人」をまねしやすいと判明

11 時間前 2

流れ星の「いちばん明るいマス」で違反の大きさを測る

アメリカのフロリダ・キーズを通る国道1号線で、昼と夜とで違う制限速度を示す標識です。 実験の課題も、制限速度を少し超えるような、程度のある違反を写すように作られました。アメリカのフロリダ・キーズを通る国道1号線で、昼と夜とで違う制限速度を示す標識です。 実験の課題も、制限速度を少し超えるような、程度のある違反を写すように作られました。Credit: Daniel Schwen / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

この問いに挑んだのは、オランダのアムステルダム大学の心理学者ルーカス・モレマン(Lucas Molleman)氏らです。

チームは、違反の大きさを段階的に測れる課題を考えました。

画面には横一列に100個のマスが並び、その上を流れ星のアニメーションが走ります。

参加者に伝えられたルールは、「いちばん強く光ったマスを選ぶこと」でした。

いちばん明るいマスは、いつも列の真ん中あたりにありました。

ところが、マスの下には右へいくほど大きくなる金額が示され、右を選ぶほどお金がもらえたのです。

実験で使われた課題のしくみを表した図です。明るいマスの両隣も少し光るため、少しだけ右へずらしても違反かどうか分かりにくい作りでした(光り方とマスの位置は模式的です)。実験で使われた課題のしくみを表した図です。明るいマスの両隣も少し光るため、少しだけ右へずらしても違反かどうか分かりにくい作りでした(光り方とマスの位置は模式的です)。Credit: ナゾロジー編集部(編集部が作成した図、論文の図2(Molleman et al., Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences (2026)、CC BY 4.0)をもとに作成)

いちばん右のマスなら、およそ1.3ドル分の報酬になりました。

つまり、右へずらすほど得をする代わりに、ルールからは大きく外れていく仕組みです。

制限速度を少し超える、収入を少なめに申告するといった、程度のある違反を写した設計です。

明るいマスの両隣もいくらか光るので、少しのずれなら違反かどうかがはっきりしません。

参加者は、2024年の米大統領選のわずか4日前に、オンラインで集められたアメリカ在住の750人です。

このうち371人が共和党、379人が民主党の支持者で、ほぼ半数ずつでした。

1回の試行では、まず自分でマスを選び、次に以前の参加者が選んだマスを見てから、もう一度選び直します。

見せた選択は、どれも前に参加した人の本物の回答で、作り物ではありませんでした。

参加者が1回ごとに行った手順の図です。1回目と2回目に選んだマスの差を見ることで、他人のふるまいからどれだけ影響を受けたかを測りました。参加者が1回ごとに行った手順の図です。1回目と2回目に選んだマスの差を見ることで、他人のふるまいからどれだけ影響を受けたかを測りました。Credit: ナゾロジー編集部(編集部が作成した図)

その参加者の支持政党と、ルールをどれだけ守ったかも、あわせて示されました。

これで、誰のどんなふるまいを見たときに、人がどれだけ選び直すかを測れるようになりました。

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