フクロウはなぜ交尾中に「ぴりりりりり」と鳴くのか?
交尾中に声を出す「交尾声」は、さまざまな哺乳類や鳥類で知られています。
しかし鳥類の音声研究は、求愛やなわばり主張に使われる「さえずり」が中心で、交尾声の役割はほとんど検証されてきませんでした。
研究チームが注目したのは、沖縄県南大東島に生息するフクロウ、リュウキュウコノハズクです。(画像はこちら。※プレスリリースPDF)
この鳥では、オスが交尾中に「ぴりりりりり」という目立つ交尾声を発します。
なぜ、交尾中にわざわざ周囲へ聞こえる声を出すのでしょうか。
これまでには、別の異性へのアピール、なわばりの主張、つがいの絆を強める、といった仮説が提案されてきました。
もし異性へのアピールが主な役割なら、オスの交尾声にはメスが特に強く反応すると予想されます。
一方、なわばりを示す信号なら、競争相手の存在は雌雄どちらにも関係するため、オスもメスも反応すると考えられます。
そこで研究チームはまず2022年2月から6月、繁殖用の巣箱の下にレコーダーを置き、産卵前、産卵中、抱卵中、育雛中の4段階で一晩中の発声を記録しました。
さらに2023年3月には産卵前のつがいを対象に、交尾声を含む音声と含まない音声を再生し、鳴き返しの強さを比較しました。
その結果、交尾声は産卵前だけに確認され、再生実験では交尾声を含む音声にオスもメスも強く反応しました。
つまり、このフクロウは交尾声を他の声と区別し、その有無によって行動を変えていたのです。
では、なぜこの結果が「なわばり主張」という解釈につながるのでしょうか。
より詳しい結果を次項で見ていきます。






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