
この記事の要点
- Polymarketで民主党の両院制覇確率が「77%」に
- 仮想通貨業界は280億円投入も規制緩和路線に暗雲
民主党が議会を掌握か、仮想通貨規制に暗雲
2026年11月3日に投票が行われた米中間選挙で、民主党が上下両院を制するとの予測が広がり、トランプ政権が進める仮想通貨(暗号資産)の規制緩和路線への影響が注目されています。
Polymarket(ポリマーケット)では民主党の両院制覇が99%と予測され、Kalshi(カルシ)でも記事執筆時点で99%の確率が示されました。
規制緩和政策の柱の一つである市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」は、デジタル資産に対する監督権限や倫理規定をめぐる対立から、上院での審議が停滞しています。
民主党が両院を掌握した場合、同法案の規制内容が再交渉の対象となり、成立に向けた審議がさらに長期化する可能性があります。
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中間選挙への巨額投資、仮想通貨業界の思惑
クラリティ法案が頓挫、共和党内にも造反
仮想通貨業界が成立を求める「クラリティ法案」は、SEC(証券取引委員会)とCFTC(商品先物取引委員会)の監督権限を明確化し、米国のデジタル資産市場に統一的な規制枠組みを設けることを目指しています。
米下院は2025年7月17日に同法案を294対134で可決し、上院銀行委員会も2026年5月14日に15対9で承認するなど、法制化に向けた審議が進んでいました。
しかし、トランプ大統領のデジタル資産関連事業をめぐる倫理規定などで与野党の意見が対立し、9月の採決を前に超党派の合意形成が難航していました。
9月15日の手続き投票では民主党議員に加えて共和党議員4人も反対に回り、賛成49票・反対50票で必要な60票に届かず、法案は審議入りを阻まれています。
業界系PACが約240億円の選挙資金を投入
CLARITY法案の成立を目指す仮想通貨業界は、2026年の米中間選挙でも共和・民主両党の親仮想通貨候補を支援し、議会への政治的影響力の拡大を図ってきました。
ロイターが10月27日に報じた調査によると、業界全体の政治支出は約1億7,600万ドル(約279億円)に達し、100を超える連邦議会選挙が支援対象となっています。
その中心を担う業界系スーパーPAC「Fairshake(フェアシェイク)」と関連団体は、10月20日時点で約1億5,080万ドル(約239億円)を支出しており、コインベース、リップル、アンドリーセン・ホロウィッツが主要な資金提供元として報じられました。
ロイターは、こうした超党派への支援について、トランプ政権の任期終了後も仮想通貨業界の利益を代表する議員基盤を確保する長期戦略の一環だと伝えています。
どの議会構成でも超党派合意が不可欠に
仮想通貨業界が超党派の議員基盤確保を目指すなか、ポリマーケットの11月3日の選挙予測では共和党の両院維持が約6%にとどまり、民主党への主導権移行が法案審議に与える影響が注目されています。
民主党が上下両院を掌握した場合、CLARITY法案ではトランプ大統領の仮想通貨関連事業に対する倫理規定や消費者保護措置の強化が再交渉の対象となる可能性があります。
共和党が上院を維持する分割議会でも、民主党が主導する下院との政策調整が必要となり、法案の成立に向けて新たな合意形成が求められます。
さらに、現在の第119議会で成立しなかった法案は次期議会へ自動的に引き継がれないため、2027年1月に発足する第120議会では、法案の再提出や審議手続きのやり直しが必要となります。
クローチャー動議「49対50」で否決に
中間選挙後のビットコイン相場と規制の行方
米中間選挙を前に、ビットコイン(BTC)市場では値動きが縮小し、K33リサーチは10月21日の分析で、28日間ボラティリティが2026年の最低水準に近づいたと報告しています。
11月3日の選挙当日にはBTC価格が約7万7,000ドル(約1,220万円)で推移し、CoinDeskは200日移動平均線との位置関係から、過去3回の中間選挙当日とは異なる相場環境にあると指摘しました。
過去の中間選挙後の値動きについて、バイナンス・リサーチは2026年3月の分析で、直近3回の選挙後12カ月間にBTCが平均54%上昇したと報告しており、選挙後の相場回復を示す過去の事例として取り上げています。
選挙後のBTC相場が過去の反発傾向をたどるかは不透明なものの、今回の中間選挙はトランプ政権の残り2年間における仮想通貨規制にも関わっており、2027年1月に発足する第120議会でのCLARITY法案の再提出や規制内容の見直しが注目されています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.52 円)
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