乗客が機外に吸い出されそうに、エンジンのファンブレード激突で窓破損か 暫定報告書

1 週間前 6

ワシントン(CNN) 欧州の格安航空会社ライアンエアーの乗客が機外へ吸い出されそうになった事故で、米国家運輸安全委員会(NTSB)は13日、暫定報告書を発表した。ボーイング737型機のジェットエンジンのファンブレードが外れて客室の側面に激突し、窓が破損した結果、男性の体の一部が吸い出されたとの見解を示した。

事故が起きたのは7月10日。独メミンゲン行きのライアンエアー便は、離陸から10分足らずでギリシャのテッサロニキへ引き返し、緊急着陸することを余儀なくされた。

「11F」の座席に座っていた男性(61)の頭と肩が窓から外に吸い出され、重傷を負ったという。男性の妻がロイター通信に語った。妻は客室乗務員と協力して男性を機内に引き戻した。

報告書によると、パイロットは離陸から7分半後、エンジンの振動の激しさについて警告を受けていた。それから2分近く経ち、振動は著しく増加。パイロットの耳に「大きな爆発音」が聞こえ、自動操縦は解除された。

NTSBが注釈を付けた写真。窓が脱落した箇所を含め、機体側面の損傷が写っている/NTSB
NTSBが注釈を付けた写真。窓が脱落した箇所を含め、機体側面の損傷が写っている/NTSB

報告書では「事故機の調査により、第2エンジン(CFMインターナショナルのCFM56-7B26)のファンブレードが分離した結果、エンジンの破片が機体や右の水平尾翼に衝突したことが判明した」としている。

CFM56エンジンの製造は、仏サフラン・エアクラフト・エンジンズと米GEエアロスペースの合弁企業が手がけた。航空業界で特に広く使用されているエンジンの一つだ。

NTSBによると、破片はエンジンを取り囲む金属を貫通。11列目の座席の窓を砕き、機体の8列目付近にへこみを残した。主翼の下の機体に穴を空けたほか、尾翼にもえぐり傷やへこみを生じさせたという。

NTSBによると、破損して脱落したブレードの残骸から、疲労亀裂の証拠が見つかった。疲労亀裂とは、飛行回数から想定される以上の繰り返し応力が加わり、それによって金属が徐々に破断する現象を指す。他の8枚のブレードも前縁部分が変形していた。

NTSBが注釈を付けた写真。第2エンジンの側面の損傷が示されている/NTSB
NTSBが注釈を付けた写真。第2エンジンの側面の損傷が示されている/NTSB

損傷したエンジンからは、羽毛を含む鳥の遺骸も回収されたものの、最後に鳥と衝突した時期は不明だ。事故前の1年間で、鳥との衝突が疑われる事例が4件報告されていたが、その時点では損傷は確認されていなかった。

記事全体を読む