
この記事の要点
- RippleがXRPL向けAI決済開発キットを公開、XRPとRLUSDでの自律決済に対応
- XRPLが決済規格X402に対応し、AIエージェント向け決済基盤の整備を開始
まずはXRPレジャー(XRPL)を詳しく
XRPL向けAI決済キットを公開
米Ripple(リップル)は2026年6月10日、XRP(エックスアールピー)の基盤「XRPレジャー(XRPL)」上でAIエージェントの自律決済に向けた開発ツール「XRPL AI Starter Kit」を公開しました。
同キットは、人間の操作を介さずに動くAIエージェントによる決済を想定しており、API利用料やAIモデルの推論コストをXRPや自社発行のステーブルコイン「RLUSD」で支払える環境を提供します。
開発者はウォレット作成から送金までの操作をAnthropicのClaude経由で呼び出せるほか、検証用テストネット上で30分以内に最初の決済を完了できるチュートリアルも利用できます。
同社の発表によると、今回の公開は段階的な展開の第1弾「フェーズ1」にあたり、今後の拡張は開発者からの反応や新たな利用事例を踏まえて進める方針です。
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X402対応とClaude連携を実装
MCP対応含む4機能を提供
リップル社はフェーズ1として、技術文書の参照支援からClaude向けの操作機能、決済規格への対応まで、性質の異なる4種類の機能をまとめて公開しました。
まず「XRPL Docs MCP Server」では、Claude CodeやCursorなどのMCP(モデルコンテキストプロトコル)対応クライアントから技術文書を直接参照できるようにしたと説明しています。
あわせて公開された「XRPL Agent Wallet Skill」と「XRPL Payment Skill」では、ウォレット作成・残高照会・送金・取引追跡などの主要操作をClaudeから構造的に呼び出せるとしています。
こうした操作機能に加え、パートナーのt54の貢献でXRPLはHTTPベースの決済規格「X402」の対応チェーンに加わり、エージェントはAPI利用やAI推論に伴う支払いをXRPやRLUSDで処理できるようになりました。
学習面では、リファレンスページ「Agentic Transactions」がxrpl.orgに新設され、同社がエージェント型決済をXRPL上で構築する際の考え方や実装手順をまとめています。
エージェント決済に適した設計
リップル社は、こうした機能群を支える基盤の特性として、取引の確定性や手数料の予測可能性を挙げ、XRPLの設計がエージェント決済に適していると説明しています。
XRPLの取引は確定か期限切れのいずれかに必ず帰結する仕組みを採用しており、保留状態が残らないため、エージェントは再試行処理を組み込まずに次のタスクへ移行できます。
決済は3〜5秒で確定するうえ、手数料の入札(ガスオークション)や事前見積もりも不要なため、運用コストを事前に把握しやすい点も利点として挙げられています。
通貨の変換についても、RLUSDを送ってXRPで受け取る取引はXRPL内蔵のDEX(分散型取引所)が処理するため、外部ブリッジや追加のスワップ契約を介さず1回の取引で完結します。
こうした即時性や予測可能性に加え、XRPLは2012年の稼働開始以来、取引の巻き戻しを伴う停止を経験しておらず、同社はこの運用実績を実際の資金を扱う機関にとっての信頼性の根拠に位置付けています。
既存決済インフラとの構造的差
リップル社は、こうした特性が求められる背景として、AIエージェントがすでに計算資源の購入や請求書の決済といった実務的な金融タスクを担い始めている現状を挙げています。
一方で既存の決済インフラは、人間が取引を起票・承認・照合する流れを前提に設計されており、自律システムが求める即時処理とは前提が異なると同社は指摘しています。
そのうえで同社は、エージェントによる決済が実験段階から実運用へ移行するにつれ、決済基盤そのものの設計要件がより重要になるとの見解を示しています。
AIエージェント決済の利用が拡大
実際にエージェントによる支払いはすでに一定規模へ拡大しており、決済規格X402全体では直近30日間で7,500万件を超える取引が処理されています。
今回の発表によりXRPLもX402対応チェーンに加わり、エージェントはAPI利用料やAIモデルの推論コストをXRPやRLUSDで決済できるようになりました。
XRPL AI Starter Kitは段階的な展開の第1弾に位置付けられており、リップル社は今後の機能拡張を開発者の反応や利用事例を踏まえて進める方針です。
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Source:Ripple発表
サムネイル:AIによる生成画像

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