(CNN) フランスで17日夜、複数の主要都市で暴動が発生し、騒乱が首都パリ以外にも拡大した。政府関連の建物が放火され、1000人以上が警察に拘束された。
中部リモージュでは歴史的建造物の市庁舎が放火され、映像には屋根が崩落する様子が映っていた。南部マルセイユでは黒ずくめのデモ参加者らが市庁舎に侵入して建物を損壊。南東部リヨンではデモ参加者らが市の観光案内所に放火した。ロイター通信が報じた。
パリでは日没とともに抗議デモが終わり、若者の集団が略奪や放火を始めた。警察は狭い路地で催涙ガスや警棒を使ってこれに応じた。
ルコルニュ首相は、騒乱を受けて全国で1200人が拘束されたと明らかにし「容認できない水準の暴力」だと非難した。
今回の破壊行為は、それまでおおむね平和的に行われていた抗議デモに続いて発生した。デモは先月、フランス各地で広がった学生主導の大規模な抗議集会をきっかけに拡大したもので、老朽化した学校、生活費の急騰、政府の不作為に対する運動へと広がりをみせた。
ヌニェス内相によると、フランス全土で約55万人、うち11万人がパリでデモに参加した。主催者側の推計はこれを上回る。
17日にパリのデモに参加し、CNNの取材に応じたポリーヌさん(36)は「富と権力の集中が完全に制御不能になっている」と訴えた。
別のデモ参加者は、マクロン大統領の下で「民主主義が後退」し、「権力が集中」していると不満を訴えた。ルイーズさん(38)はCNNに対し、「メディアを支配する億万長者たちがいる。私たちは物事を変えるために闘っている」と主張した。
マクロン氏は、平和的な抗議活動を妨害する「混乱をまき散らす人々」を厳しく非難。17日には訴追や処罰を警告した。
数週間にわたる抗議デモに対する警察の対応には厳しい目が向けられている。今週には警察の対応によって14歳の少年があごを骨折した。西部アランソンでは警察官が少女にヘッドロックをかける様子がカメラに捉えられた。この行為は現在、法律で禁止されている。
南東部サンテティエンヌでは、17日のデモ行進中に参加者1人が片手を失った。警察関係者がCNN提携局BFMTVに明らかにした。今回の一連の学生による抗議活動で参加者が片手を失ったと報じられたのはこれで2例目。
BFMTVによると、当局は全体として17日のデモ参加者の「圧倒的多数」が平和的にデモを行ったと説明した。
左翼政党「不服従のフランス(LFI)」のメランション党首はX(旧ツイッター)で、デモ参加者の大半が平和的に主張を訴えたと強調。「一方でニュースチャンネルでは数十都市で暴力行為があったことを示す映像があふれているが、数万人が冷静に行動し、すべてが平和的に進んでいる。二つの世界、二つの現実が存在している」と批判した。

4 時間前
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