ドン・キホーテがリュック市場で存在感を高めている。
同社によると、オリジナルブランド「情熱価格」やOEM商品のリュック売上は前年比117%に拡大。カバン部門に占めるリュックの売上構成比も35%を超え、バッグカテゴリーの主力商品へと成長している。
そんなドン・キホーテが新たに発売するのが、収納力に特化した「2階建てリュック」。リュック内部を上下2層に分けた構造を採用し、荷物を整理しやすく、スムーズに取り出せるのが特徴だ。9月16日以降順次発売予定で、価格は9899円(税込)。生地の異なる2モデルを展開する。開発の背景やこだわりについて、商品開発を担当した太田順也さんに話を聞いた。

misaki hashimoto / HuffPost Japan
収納の悩みに着目した「2階建て構造」
「リュックの中で、荷物が見つからない……」。そんな悩みを解消するために開発されたのが「2階建てリュック」だ。
最大の特徴は、リュック内部を上下2層に分けた収納構造にある。一般的なリュックは大きな収納スペースに荷物をまとめて入れるため、小物が底に埋もれてしまい、必要なものを探すのに手間がかかってしまう。
太田さんは「リュック内部のデッドスペースを有効活用したかった」と開発の狙いを語る。
「荷物を入れるとどんどん下に落ちてしまい、結果として探しにくくなります。そこで内部を仕切ることで、整理しやすく、収納しやすいリュックを目指しました」(太田さん)

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上下2段に分かれた収納スペースには、ノートパソコンや書類、ガジェット類、小物などを用途ごとに分けて収納できる。ポケットの数が15個以上あるため、荷物の定位置を決めやすく、必要なものをすぐに取り出せるのも魅力だ。リュックの中を探し回るストレスを減らし、日常使いや通勤時の利便性を高めてくれそうだ。

misaki hashimoto / HuffPost Japan

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背負いやすさの次に選んだテーマは「収納力」
ドン・キホーテではこれまで、肩への負担を軽減する構造や荷重を分散する機能など、“背負いやすさ”にこだわったリュックを数多く開発してきた。肩にフィットする設計や荷物を軽く感じやすくする工夫を取り入れた商品も展開している。そうした中で開発チームが次に着目したのが、収納の課題だった。
とはいえ、単純にポケットの数を増やすだけでは新しさは生まれない。そこで開発チームは、収納スペースそのものの構造を見直すことにした。
「収納しやすく、取り出しやすいリュックとは何か」を考え抜いた結果、生まれたのが今回の2階建て構造だったという。収納ポケットを追加するのではなく、リュック全体の設計から見直すことで、新たな使い勝手を提案した。
人気キャリーケースが開発のヒントに
開発のヒントになったのは、ドン・キホーテが展開しているキャリーケース「ラクスタキャリーケース」だ。前後どちらからでも荷物を出し入れできるキャリーケースを販売しており、その発想をリュックにも応用したという。

ドン・キホーテ提供
リュックは大きく開いて中身を見渡せるほか、左右どちらからでも荷物を取り出せるのが特徴。
「左右両方にファスナーを備え、どちらからでも荷物にアクセスできる設計になっています。従来のリュックのように、飲み物を探すためにファスナーを一周大きく開ける必要はありません」(太田さん)
さらに背面には、財布や貴重品などを収納できるシークレットポケットを搭載。背負ったままでは外からアクセスしにくい位置に配置することで、防犯面にも配慮した。通勤や旅行など幅広いシーンで活躍しそうだ。
サイド部分にペットボトルや折り畳み傘なども収納できる。一般的なリュックでは、サイドに入れた荷物を取り出す際にリュックを大きく動かしたり、中身を探したりする必要がある場合も少なくない。
だが、2階建てリュックでは両側が開くジップ機構を採用。これにより、リュックを背負ったままでも、使いやすいサイドから直感的に荷物を取り出すことが可能になった。

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1万円以下の低価格と機能性を両立
機能性にこだわった「2階建てリュック」だが、開発当初は社内で高く評価されていたわけではなかった。
「収納機能の価値は、見た目だけではなかなか伝わりません。そのため、最初は正直あまり評判が良くなかったんです」(太田さん)
その理由の一つはシンプルな見た目だ。背負いやすさや軽量性といった特徴は店頭でもひと目で分かる。しかし、収納力の高さや使い勝手の良さは、実際に開いて使ってみなければ伝わりにくい。そこで、店頭ではポップで機能面をアピールしたり、リュックの中身を開けた状態で展示したりなど工夫をしていく予定だという。
価格は9899円(税込)。上下2層の収納構造や多彩な機能を備えながらも、1万円を切る価格設定にこだわった。
太田さんによると、リュック市場には1万円を超える商品も少なくない。しかしドン・キホーテでは、手に取りやすい価格で提供することが最大のテーマとなっている。
その実現を支えているのが、長年バッグの製造を手掛けてきたパートナー企業との協力体制だ。これまで培ってきた生産ノウハウや調達力を活用することで、機能性と低価格を両立した。
「ポケットの数や深さなど細かな部分にもこだわり、開発には約1年をかけました。収納力や使い勝手を追求しながらも、9899円という手に取りやすい価格に抑えられたことも、『2階建てリュック』の大きな魅力の一つだと思います」(太田さん)
発売前から「買いたい」の声も
現在は、ナイロンとポリエステルの2モデル(1サイズ)のみを展開予定。ただ、開発チームはこの商品を新シリーズの第一歩と位置付けており、反響次第でラインアップの拡充も検討しているという。

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「まずはチャレンジ。実際の売れ行きやお客様の声を参考にしながら、デザインや機能をさらにブラッシュアップした新モデルにつなげていきたいと考えています」(太田さん)
発売前の展示会では、来場者から早くも好意的な反応が寄せられた。「発売されたら買いたい」という声も上がり、特に女性からの関心が高かったという。開発担当者も、これまでにない収納構造への手応えを感じているようだ。

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