トランプ氏肝いりの米建国250周年記念コンサート、アーティストたちの出演辞退相次ぐ

1 時間前 1

(CNN) 米国の建国250周年を祝福するコンサートに、出演予定のアーティストが一人も現れなかったら一体どうなるだろうか?

トランプ政権が立ち上げた官民連携事業「フリーダム250」は、まさにそのような事態に直面している。今週、一連の主要コンサートに登場予定だったアーティストの大半が出演をキャンセルしたためだ。コモドアーズにマルティナ・マクブライド、モリス・デイ&ザ・タイム、ポイズンのフロントマンを務めるブレット・マイケルズ、そしてラッパーのヤングMCは、首都ワシントンのナショナル・モールで開催予定の当該の公演から軒並み公に距離を置いた。公演は「グレート・アメリカン・ステート・フェア」と銘打たれ、6月25日から7月10日まで開かれることになっている。

人気カントリー歌手のマクブライドは、28日に自身のインスタグラムへの投稿で出演辞退を発表。「党派に関係ないイベントと聞いていたが、説明は誤解を招くものだったことが分かった」と綴(つづ)った。

フリーダム250は大統領令によって設立されたホワイトハウスの組織で、超党派の米建国250周年記念事業「アメリカ250」が企画するイベントに代わり、トランプ氏主導の催しを立ち上げることを目的とする。発表されたコンサートのラインナップは、モリス・デイやバニラ・アイスといった往年のアーティストに大きく偏っている。彼らの多くはユニバーサル・アトラクションズのジェフ・エプスタイン氏という同じ代理人と契約を結んでいる。エプスタイン氏は、度重なるコメント要請に応じていない。

出演を辞退したアーティストたちは皆、イベントの政治的な関連性について誤解させられたと主張する。ヤングMCはインスタグラムの声明で、「アーティストたちは、イベントに政治的な関連があるとは一切知らされていなかった」と指摘。ローリングストーン誌の取材に対し、コンサートは「おとり商法」だと語った。

過去にトランプ大統領を称賛したこともあるブレット・マイケルズも、同様の問題に言及。29日にインスタグラムへ投稿した声明で 「残念ながら、当初は我が国を祝うイベントとして提示されたものが、同意した内容よりもはるかに分裂を招くものへと変貌(へんぼう)してしまった」と述べた。また自身とクルーが、このイベントへの参加の可能性を理由に脅迫を受けたとも明かした。

とはいえ、全員が出演を取りやめたわけではない。「アイス・アイス・ベイビー」で知られるラッパーのバニラ・アイスはトランプ氏への支持を公言し、同氏の邸宅マール・ア・ラーゴで複数回パフォーマンスを披露しているが、TikTokの動画で今回のコンサートへの出演について「ものすごく光栄」と明言。「俺たちは物事をあまり深刻に考えない」と言い添えた。2000年代後半の大ヒットダンス曲「ロウ」で知られるラッパーのフロー・ライダーは、出演するかどうかについてまだコメントしていない。

2024年のステージに立つバニラ・アイス/Nathan Ray Seebeck/USA TODAY Sports/Reuters via CNN Newsource
2024年のステージに立つバニラ・アイス/Nathan Ray Seebeck/USA TODAY Sports/Reuters via CNN Newsource

またC&Cミュージック・ファクトリーのラッパー、フリーダム・ウィリアムズは、奇妙なアングルで撮影されたインスタグラムのリール動画の中でトランプ氏への反発を示唆しつつも、自身に出演を辞退させようとする人々に対してより大きな苛立(いらだ)ちを覚えると強調。そうした人々の指図など死んでも受けるつもりはないとの見解を示した。

CNNは出演予定の全アーティストの代理人に連絡を取ったが、多くはコメントを拒否するか、返答がなかった。ヤングMCは出演を承諾した当初、フリーダム250が超党派の組織だと謳(うた)っていたことを改めて主張した。同組織とトランプ政権との関係を知ったのは後になってからだったという。

フリーダム250の広報担当者、レイチェル・ライスナー氏は声明の中で、「我々はアーティストが自らの意思で決定する権利を尊重しており、米国の自由、文化、そして結束の250周年を祝うイベントに参加したいと願うすべてのパフォーマーに門戸を開いている」と説明。偉大な国を祝福する素晴らしい瞬間が、騒音や分断によって台無しにされてはならないとの認識を示した。

記事全体を読む