トランプ氏、ウクライナは「新しい指導者を選ぶべき」 米ロのディーゼル燃料合意めぐりゼレンスキー氏と応酬

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(CNN) トランプ米大統領は10日、米国とロシアが新たに交わしたディーゼル燃料(軽油)供給の合意をめぐってウクライナのゼレンスキー大統領と応酬を繰り広げる中、ゼレンスキー氏を批判し、ウクライナは新たな指導者を選ぶべきだと「提案する」と述べた。

トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、「取引をまとめられる新しい指導者を選ぶことを提案する。彼にはその機会が何度もあったのに、どういうわけか決してそうしない」と語った。

一方、ゼレンスキー氏は米ロの合意について「長引かせるのではなく終わらせなければならない戦争への投資」だと厳しく非難した。

米当局者によると、トランプ氏は合意を結ぶ前から、ウクライナがロシアの製油所を攻撃していることに激怒していた。米国はウクライナに対し、ロシアのディーゼル燃料製造施設への攻撃を停止するよう再三求めたが、聞き入れられなかったという。

長年波乱に満ちた関係にあった両首脳の応酬は、トランプ氏が9日にロシアのプーチン大統領との間でロシア産ディーゼル燃料を市場に供給する合意を取り付けたと発表したことを受けたもの。トランプ氏は中間選挙を前にエネルギー価格の引き下げに取り組んでいる。米政府当局者によると、ウクライナが製油所への攻撃を続けたことも、トランプ氏が合意に踏み切った理由の一つだった。

しかし米政府の元当局者らは、ウクライナの攻撃でロシアの石油供給能力が損なわれていく中、プーチン氏がトランプ氏が想定する量のディーゼル燃料を実際に販売できるかどうかは不明だと指摘した。

ウクライナは今週だけでもロシア各地の製油所5カ所を攻撃したと主張している。このうち直近の攻撃については、トランプ氏が9日に合意を発表した後にウクライナ当局が公表した。

ロシアとの合意がウクライナでの戦争を長引かせるのではないかとの懸念について問われたトランプ氏は10日、「ゼレンスキーは何度もこの戦争を終結させることができたはずだ。(中略)彼はそうしないことを選んでいる」と答えた。

さらにロシアの製油所を攻撃しているとしてゼレンスキー氏を非難し、「世界に問題を引き起こそうとしている」と主張した。

トランプ氏はその後、ウクライナに選挙の実施を呼びかけたが、ウクライナの法律は戦時の選挙実施を禁じている。

ゼレンスキー氏は、ウクライナと米国の新たな協議がフロリダ州マイアミで始まろうとしていた矢先の発表について、「強力なパートナーによる弱腰の決断」だと批判した。一方、アナリストらは今回の協定がディーゼル燃料価格を大きく引き下げる可能性は低いとの見方を示した。

エネルギー投資会社ピカリング・エナジー・パートナーズの創業者で最高投資責任者(CIO)を務めるダン・ピカリング氏は、トランプ氏の発表について「現時点から年末までの供給量がおそらく5~6%増える程度の話だろう」と述べた。

ロシアは7月初め、ウクライナのドローン(無人機)による製油所攻撃で国内全域に燃料不足が広がったことを受け、ディーゼル燃料の輸出を禁止した。これにより、世界市場への供給は日量約80万バレル減少。当時は対イラン戦争で、すでに供給が逼迫(ひっぱく)している状態にあった。

ゼレンスキー氏は、ウクライナの高官級の代表団がマイアミに到着し、ウィトコフ中東担当特使やトランプ氏の娘婿ジャレッド・クシュナー氏との協議に臨もうとしていた矢先に発表が行われたことが、同国にとって一層の痛手になったと明言。「我々のチームがフロリダで米国側と協議しているまさにその瞬間に、米国大統領はクレムリン(ロシア大統領府)の指導者、この戦争の指導者、この侵略の指導者と話をしている」と述べた。

米政府当局者によると、ウィトコフ氏とクシュナー氏は9日の会合でウクライナ当局者らに対し、トランプ氏が製油所への攻撃の停止を望んでおり、ロシアにディーゼル燃料の販売を認める準備を進めていると伝えた。

米国務省で制裁政策担当の首席副調整官を務めたリチャード・ネフュー氏は、「これが発するメッセージと、より広範な制裁体制に与える損害は極めて大きい」と指摘した。

プーチン氏が実際にディーゼル燃料を供給できるかどうかは問題ではないとし、その理由を「プーチン氏はすでに望む結果を手にした」からだと語った。その結果とは、トランプ氏に選挙前に支持を押し上げ、市場にも影響を与えられる可能性があると思わせたということだという。

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