(CNN) 米ニューヨーク州サフォーク郡の保健局は4日までに、野兎病(やとびょう)の疑い例が3件確認されたと発表した。
野兎病は「ウサギ熱」とも呼ばれ、まれではあるが重篤な感染症。通常、病気にかかった哺乳類(特にウサギ)を吸血した後のマダニやアブに刺されることで感染する恐れがある。
野兎病の感染を引き起こすのは、「フランシセラ・ツラレンシス」と呼ばれる細菌。ローンスターダニやアメリカイヌカクマダニによる咬傷(こうしょう)が、この疾患と最も強く関連している。また、感染した動物に直接触れることや、細菌で汚染された水を飲んだり粉じんを吸い込んだりすること、あるいは十分に加熱されていない感染ウサギの肉を食べることでも感染する可能性がある。人から人へは感染しない。
米疾病対策センター(CDC)によると、野兎病は5月から9月にかけて多く発生する。2019年から23年までのCDCのデータでは年間報告数は200件に満たないものの、症例数は増加傾向にある。
ロングアイランドにあるサフォーク郡では、これまで野兎病の症例はごく少数にとどまっている。郡保健局のデータによると24年に4件、23年に3件、22年に1件が報告された。25年のデータはまだ公表されていない。
野兎病の症状と治療
人がこの感染症にかかると高熱やリンパ節の腫れ、全身の痛み、倦怠(けんたい)感に加え、ダニやアブなどに刺されて感染した場合には広範な炎症が生じることがある。これらの症状は通常、感染から3~5日後に現れるが、発症までに最大21日かかる場合もある。
ニューヨーク州保健局によると、この感染症はストレプトマイシンなどの抗生物質で治療できる。以前は、当該の細菌を扱う研究室の作業員向けにワクチンが利用可能だったが、現在は米食品医薬品局(FDA)による審査中であり、米国内では一般的には利用できない。
ダニを避ける方法
州保健局によれば、野兎病を防ぐ最善の方法はダニに刺されないことだ。狩猟や動物の皮をはいで処理する際には手袋を着用し、ジビエ肉は食べる前に十分に加熱する必要がある。
屋外へ出かける際は、長ズボン、長袖、つま先の覆われた靴を着用し、さらに、明るい色で目の詰まった織り方の衣類を身につけると、ダニを見つけやすく、すぐに取り除くことができる。
刺しているダニを見つけたら、先の細いピンセットで皮膚に食い込んでいる頭部または口器をつかみ、しっかりと一定の力で真上に引き抜く。ダニは消毒用アルコールを入れた小さな容器に入れて駆除する。刺された部分は消毒用アルコールまたは過酸化水素水で洗浄し、その後30日間は発疹などの症状が現れないか注意深く観察。発疹や発熱が生じた場合は、医療機関に連絡して診察を受けることになる。

11 時間前
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