オオカミの群れと暮らしていた「シエラモレナの狼少年」、80歳で死去 スペイン 

4 時間前 4

(CNN) 少年時代をオオカミの群れで過ごし、人間社会に戻ってからは「シエラモレナの狼少年」と呼ばれるようになったスペインの男性が死去した。80歳だった。

マルコス・ロドリゲス・パントーハさんは少年時代の大半、人との接触を断ったまま、スペインの人里離れた山中で過ごした。

幼い頃に不幸が重なって見捨てられ、オオカミに育てられる特異な12年間を送った。

ロドリゲスさんはその後、文明社会へ復帰。地元自治体の発表によると、2001年にランテという集落に住み着き、先週80歳で亡くなるまで暮らしていた。

最晩年のロドリゲスさんを知る男性は、スペインの公共放送局RTVEに「大地や風、空気、雨、獣の巣穴から生まれたような人だった」と証言する。

オオカミに育てられたスペインの少年、マルコス・ロドリゲス・パントーハさんについて公開されたドキュメンタリーのスクリーンショット/Paislobo Prensa/Youtube
オオカミに育てられたスペインの少年、マルコス・ロドリゲス・パントーハさんについて公開されたドキュメンタリーのスクリーンショット/Paislobo Prensa/Youtube

「人間と一緒だと居心地が良くないので、オオカミと過ごした日々が一番幸せだった、といつも言っていた」

ロドリゲスさんは1946年、内戦と世界大戦からの復興途上にあったスペインで生まれた。生地は南部の村アニョーラで、そこから貧困にさいなまれる人生が始まった。

ガブリエル・マニラ教授によれば、母親の死後、きょうだいは親戚の家に引き取られたものの、ロドリゲスさんは父親と一緒に残った。父親は再婚し、家族を連れてシエラモレナ山脈へ移住すると、木炭作りを始めた。

RTVEの報道によると、ロドリゲスさんは継母から虐待を受け、わずか7歳の時、高齢のヤギ飼いの元へ売られた。

「彼らに山の中の洞窟へ連れて行かれた。すると、ひげを生やした小柄な老人が、コルクの靴を履いて出てきた」。ロドリゲスさんはマニラ教授のインタビューにそう振り返り、荒野での生活の手ほどきを受けた経験を語った。

オオカミに育てられたスペインの少年、マルコス・ロドリゲス・パントーハさんについてのドキュメンタリーのスクリーンショット/Paislobo Prensa/Youtube
オオカミに育てられたスペインの少年、マルコス・ロドリゲス・パントーハさんについてのドキュメンタリーのスクリーンショット/Paislobo Prensa/Youtube

「オオカミの遠吠えが響き、キツネや野生のヤギ、シカ、サソリ、ヘビもいた。夜になると、こうした動物の声が聞こえてきて怖かった」

ヤギ飼いはロドリゲスさんの面倒を見てくれた。動物の皮で体を温めてもらい、ヤギの乳しぼりの仕方や、棒を使ってウサギを狩る方法を教えられた。

ロドリゲスさんはこの老人の指導の下、「自然界の掟」を学んだと、マニラは研究の中で記している。

ヤギ飼いが突然姿を消すと、ロドリゲスさんは自力で生き延びるため、覚えた技能を駆使した。オオカミの子どもたちに餌を運び、危険を察知して遠吠えをしたところ、オオカミの群れの信頼を得ることができた。

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