「ただのゲームじゃない」子どもに大人気の2つのアプリに潜む危険性、専門家が指摘。親ができるベストな対策は

4 日前 4

アクシャイ・チャウダリーさんの8歳の娘、アヴニちゃんが「ロブロックス(Roblox)」をプレイし始めたとき、それは最も安全なネットコンテンツであるように思えた。

アニメ風のアバターに鮮やかな色彩、他の子どもたちが一緒になって何かを組み立てている、そんなゲームに見えた。

しかしある日、アヴニちゃんは、別のプレイヤーから「ロブロックス上の恋人になってほしい」としつこく頼まれ、プラットフォーム外で会話をしようと言われている、と口にした。アヴニちゃんはそれを面白おかしく思っていたようだが、チャウダリーさんはそうは思わなかった。

その後すぐ、チャウダリーさんのクレジットカードに請求が来た。アヴニちゃんは、ゲーム内の仮想通貨「Robux(ロバックス)」を、それが現実のお金であると気づかずにクリックしていたのだ。

「ロブロックスは単なるゲームではありません。ゲームのフリをしたSNSです」とチャウダリーさんは話す。「幼い子どもたち、特に10歳未満の子どもにとってのリスクは、ロールプレイと、心理的誘導や性的グルーミングの違いを、きちんと見分けられない点にあります」

懸念を抱いているのはチャウダリーさんだけではない。

そこでハフポストUS版は、子どもの安全専門家、サイバーセキュリティの専門家、小児科の臨床医、そして心理学者たちに対し、重大な防御策なしには自分の子どもや孫に「絶対に絶対に使わせたくないアプリ」は何かを尋ねた。

そこで毎回あがったのは、誰もがよく知る2つのアプリだった。

1. Roblox(ロブロックス)

専門家たちが一貫して指摘したのは、親たちがロブロックスの「本当の姿」を理解していないということだ。

超巨大企業で最高情報セキュリティ責任者(CISO)を務めていたポール・ピオセリ氏はロブロックスについて、「リアルタイムチャット、プライベートメッセージ、仮想通貨、そして何百万ものユーザーが作った審査されていないコンテンツを備えたオープンなプラットフォームです」と説明し、「その組み合わせが子どもたちに重大なリスクをもたらすのです」と指摘する。

ロブロックスは5歳以上であればアカウントを作成できる。中でもピオセリ氏が最も懸念しているのは、13歳未満の子どもたちだ。児童・思春期心理学者であるアシュリー・ポクラー氏は危険な年齢層を7歳から12歳に絞っている。この年齢の子どもたちは、自主的に操作できるほどには成長しているが、何かがおかしいと気づけるほどにはまだ成熟していない。

「7歳から12歳の子どもたちは、ゲーム内のキャラクターと、その裏にいる、実際に交流している相手を切り離して考えるのが難しいことがよくあります」とポクラー氏は語る。

オープンチャットや見知らぬ人からの友達申請、プライベートサーバー、そしてゲーム内報酬が組み合わさることで、子どもを狙う悪意ある大人が必要とする条件が揃ってしまう。そのため、子どもを操り口止めしたり、個人情報を共有させたり、プライベートなDMを送らせたり、あるいは別のプラットフォームへ移動させたりするという。

そのプラットフォーム外への移動こそが、まさにアヴニちゃんの身に起こったことだった。また、専門家が「外側から見つけるのが最も難しい行動」と言うのもこれだ。親が画面をチラッと見ただけでは、そのやり取りは普通の遊びのように見える。

世界で人気のオンラインゲームプラットフォーム「Roblox」

Bloomberg via Getty Images

世界で人気のオンラインゲームプラットフォーム「Roblox」

ロブロックス側もこれに対処しようと試みてきた。相次ぐ訴訟を受け、同社は2026年1月、チャットの利用を希望するすべての人に対して義務的な顔認証による年齢推定を導入した。ユーザーはいくつかの年齢層に分類され、自身と同じくらいの年齢層としかチャットができない仕組みだ。ロブロックスはこれを、コミュニケーションの安全における「最良の基準」と呼んでいる。

しかし実際には、一部の親がそれを台無しにしているとピオセリ氏は指摘する。親が子どもの代わりにスキャンを完了させてしまうことがよくあり、その結果、ロブロックスのシステムが未成年者を21歳以上の成人として認識してしまうのだという。

さらに、厳格な親であっても完全に守られているわけではない。この顔認証機能が導入されてから数日のうちに、年齢確認済みのアカウントが転売サイトにたった5ドルで出回るようになった。

ロブロックスの広報担当者はハフポストUS版に対し、「保護者が誤って子どもの代わりに年齢確認を完了してしまった場合、保護者は自身のアカウントと連携された子どものアカウントを使って、子どもの年齢を修正することができます」と述べ、さらに「ロブロックスはアカウントの売買や取引を明確に禁止しており、ルールに違反していることが判明したアカウントに対しては措置を講じます」と加えた。

同社は、ユーザーの行動シグナルを監視しており、ユーザーの行動が確認された年齢と一致しない兆候を検出した場合、再度年齢確認を求めたり、他人の手に渡ったと疑われるアカウントの年齢確認を取り消したりすることがあるとしている。

また課金に関しては、「最初の購入時に、取引に現実のお金が関わっていることを示す明確な警告を表示し、高額な課金についてはメールで保護者に通知します」と述べた。

2. YouTube

2つ目のアプリはYouTubeだ。しかしロブロックスとは異なり、リスクは「見知らぬ人が子どもに接触してくること」ではなく「アルゴリズム」にある。

YouTubeの「レコメンド機能」は、利用者のエンゲージメントを最大化するように最適化されており、視聴者を引き止めるためのコンテンツが流れる。

ポクラー氏は、アルゴリズムが子どもたちを「段階的に、より性的、暴力的、操作的、あるいは過激なコンテンツへと追いやる傾向がある」と警告する。感情を揺さぶる動画ほど多くの再生数を獲得し、結果として上位に浮上するからだ。アニメを観ていた子どもが、30分もしないうちに全く異なる不適切なコンテンツにたどり着いてしまう可能性がある。

非常に幼い子どもたちに対しては、ピオセリ氏は「AIスロップ(AIが生成した質の低いコンテンツ)」と呼ばれるものが新たな戦場になっていると語る。これは教育的コンテンツを模倣した、過度に刺激的な動画のことで、フィルターをすり抜けてしまっている。

より年齢が上の子どもたちに対しては、アルゴリズムの牽引力はより個人的なものになる。「フィットネスやダイエットの検索を1回しただけで、体型比較や摂食障害に関するコンテンツの悪循環なループが引き起こされる可能性がある」とピオセリ氏は語る。10代の若者が自ら有害なものを探さなくても、システムがそれを見つけ出してしまうのだ。

親ができることは

Denis Borisov via Getty Images

親ができることは

認定小児神経科看護師で、メディカル・ディレクター社の臨床業務責任者を務めるキアラ・デウィット氏は、親が気づく前に、クリニックの現場でその悪影響を目にしている。

「画面を見た翌朝の不機嫌さ、就寝時間への抵抗、あるいは画面から離れた場所での遊びに対する興味の低下などは、初期の危険サインだと感じていました。これらは、親がデバイスとの関連性に気づく前に、小児科の臨床医が把握することが多い変化です」

YouTubeの広報担当者ジャック・マロン氏はこれらの懸念について、同社のシステムは「身体の比較に関するコンテンツなど、繰り返し視聴すると問題になる可能性のあるデリケートなコンテンツカテゴリーについて、否定的な視聴ループを自動的に遮断するように設計されている」と述べた。

また、より若い視聴者のための独立した環境として「YouTube Kids」を挙げ、年齢がより上の子ども向けに管理されたアカウントでは、親が1日の時間制限を設定したり、ショート動画などの機能を完全にオフにしたりできると説明した。

デウィット氏は親たちに、これらのアプリを「子どもをディズニーワールドに連れて行くこと」と同じように扱うよう推奨する。「自分の子どもと同じ部屋に誰がいるのか、出口はどこにあるのか、そしてその日は何時に解散するのか、把握しておきたいはずです」

親や祖父母は実際に何をすべきか

ロブロックスに関して、専門家たちは以下のいくつかのアドバイスをあげた。

・保護者のアカウントを子どものアカウントに連携させる

・アカウント制限を有効にする

・コンテンツの年齢制限を設定する

・チャットをオフにする

・保護者PIN(暗証番号)を追加する

・デバイスから保存された支払い方法を削除し、Robuxの購入をロックする

・連絡を「友達のみ」に制限する

・自分の顔ではなく、子どもの顔を使って正直に顔認証による年齢確認を行う

子どもや家族を対象とする臨床心理学者のライアン・イーガン氏は、親ができる最も有益な行動は、子どもがロブロックスの中で「実際にどのゲームをプレイしているか」を知ることだと話す。

「もしあなたの子どもが、1番好きなゲームはロブロックスだと言ったら、常に『ロブロックスの中のどのゲーム?』と尋ねてください。10歳未満の子どもには特に」

そして、一緒にそのゲームをプレイするのだという。

YouTubeの場合、実践的な対策はより少なく、退屈なものになるが、それを無視せず実行することをデウィット氏はすすめる。10歳未満の子どもはYouTube Kidsにとどめること。ファミリー センターで自動再生をオフにすること、内蔵されている60分のタイマーを使用し、1回のセッションを20分から30分に制限することなどだ。

イーガン氏は、問題が起きてから後追いするのではなく、承認されたコンテンツのリスト(ホワイトリスト)を作成することを推奨する。「特にYouTubeやロブロックスのような大規模なプラットフォームでは、不適切なコンテンツを禁止(ブラックリスト化)するよりも、適切なコンテンツを許可(ホワイトリスト化)する方がはるかに優れた戦術です」と言う。

「親としての最大の資産は、子どもがプレイしているゲームや、視聴しているYouTubeチャンネルを知ること。自分で実際にゲームをプレイしたり、動画を見たりすることに勝る代案はありません。それを絆を深める機会として扱ってください。子どもの仮想世界を知ることで、合理的なルールを設定する際、より適切な備えができるようになります」

設定やホワイトリストも重要だが、すべての専門家は、どのプラットフォームも提供できない「あるもの」の重要性に言及した。

「子どもにとっての最高の予防ツールは、大人との、肯定的で、信頼に満ちた、強い関係性です」とポクラー氏は語る。「小さな問題が起きたときに冷静に反応し、スマホを取り上げないようにすることが、後に、より率直な相談へとつながるのです」

それは、いかなるアプリにも果たせない役割だ。

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