KDDI、モンゴル自然保護区火災の経緯公表。子会社の日本人社長ら乗った車から出火。モンゴル側は賠償請求を検討

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10月8日に発生したモンゴル東部ヌムルグ自然保護区の草原火災をめぐり、大手電気通信事業者のKDDIは、子会社・モビコムの日本人社長らが乗った車から煙が出た経緯を公表し、謝罪した。

発生からおよそ2週間が経った10月23日に公式サイトに謝罪文を掲載。経緯を説明した上で、「当社は、モビコムの社員がその他法令違反行為を行っていないことを確認しています」としている。

一方で、時事通信などによると、モンゴル政府は、責任者を特定した上で、被害の賠償請求を検討する方針を明らかにするなど厳しい姿勢を示している。

なぜ自然保護区を訪問したか

この火災で推定計約52万ヘクタールが被災し、出火元となったヌムルグ自然保護区はおよそ8割が焼失した。16日に鎮火され、人的被害は伝えられていない。

希少な野生動物が暮らしており、火災による希少・絶滅危惧動植物および生態系への影響については、現在調査を進めているという。

モビコムは、KDDIの子会社で、モンゴルの総合通信事業者。同社によると、2018年以降、モンゴル国内の遠隔地および国境地域における通信インフラの整備・拡充に取り組んできた。

KDDIの発表によると、モビコムの社員は10月6日から8日にかけて、国境港湾局の要請に基づいてヌムルグ自然保護区を訪問。目的は、通信ネットワークの開通式典への出席や、通信品質などの現地確認だと説明した。

一部の現地報道は、モビコムの社員らは、国で絶滅危惧種に指定されている「アムールイトウ」を釣る計画だった可能性があると報じており、日本でも、火災を報じる際にこの報道を引用するメディアがあった。

KDDIは、移動について「モビコムの社員の車両2台の前後に、当局の車両3台が車列の先頭および最後尾を走行する体制がとられて」いたとしている。

また、モビコム所有の2台の車両には、社員計7人(2人の運転手を含む)が乗車しており、日本人はモビコムの越智康博CEOのみだったという。


火災の経緯は

8日の移動中、車両に付着した枯草を除去するため停車していた際、モビコムの社員の乗車する車両下部からの発煙を確認。その後、国境港湾局とモビコムの社員は消火活動を行ったが周囲の草に燃え広がり、広範囲に拡大したという。詳しい要因は、当局が調査中だ。

KDDIは、今後の調査について、モビコムとともに全面的に協力するとし、「モビコムの活動に関連して火災が発生し、モンゴルの自然環境に多大な影響を与えたことを極めて重く受け止め、深くおわび申し上げる」と謝罪した。

「謝罪だけでは済まない」KDDIは賠償について明言せず

複数のメディアによると、モンゴルのノムトイバヤル副首相は取材に対し、消火活動の費用は納税者が負担したとした上で、「謝罪だけでは済まない」と述べたという。

KDDIは、「被害を受けた自然環境の状況把握と早期回復、地域の環境保全に向けた取り組みを、モビコムおよび関係当局と連携しながら積極的に行っていきます」としているが、賠償の方針については現地点では明言していない。

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