
この記事の要点
- JPYC社が「JPYC EX」を更新、Kaia対応で4チェーン対応へ拡大
- 発行上限を「1回100万円」へ変更、償還仕様も簡素化
まずはステーブルコイン「JPYC」を詳しく
JPYC EX、Kaia対応開始で4チェーン対応へ拡大
日本円ステーブルコイン「JPYC」を発行・運営するJPYC株式会社は2026年5月15日、発行・償還プラットフォーム「JPYC EX」の大型アップデートを実施したと発表しました。
今回の変更では、これまで「1日あたり100万円」だった発行上限が「1回あたり100万円」に改められ、規約上の条件を満たす範囲であれば1日に複数回の発行申請を行える仕様へ移行しています。
あわせて、KakaoのKlaytnとLINEのFinschia統合によって誕生したレイヤー1ブロックチェーン「Kaia(カイア)」への対応も開始され、JPYC EXは4チェーン対応へ拡大するとともに、Kaia上での発行・償還にも対応するとしています。
さらに、償還時のネットワーク条件も一部緩和され、登録済みウォレットアドレスから送付されたJPYCであれば、対応ネットワークのいずれから送付した場合でも償還処理の対象となる仕組みに改めたと説明しています。
LINE基盤で「JPYC」活用構想
「発行・償還・対応チェーン」を同時見直し
発行制限を「1回100万円」へ変更
従来のJPYC EXでは、発行上限は「1日あたり100万円」に設定されており、複数回に分けて申請した場合でも、1日の合計額は100万円までに制限されていました。
今回の改定により、これまでの「1日合計100万円」から「1回あたり100万円」へ上限ルールが変更され、一定条件を満たす場合には1日に複数回の発行申請を行える仕様へ改められています。
ただし同社は、資金決済法に基づく不正利用防止と安全な取引管理の観点から、短時間で連続する発行申請は引き続き認めないと明記しており、自動化を前提とした大量申請には制限を設ける方針を示しています。
なお、この発行上限ルール変更はKaiaチェーンだけでなく、アバランチ(AVAX)・イーサリアム(ETH)・ポリゴン(POL)を含む全対応チェーンに適用されており、既存ユーザーにも同日から反映されています。
Kaia統合対応でLINE基盤ネットワークへ接続
今回追加されたKaia(カイア)は、LINEのFinschiaとKakaoのKlaytn統合によって誕生したレイヤー1ブロックチェーンです。
LINEメッセンジャー基盤のMini Dapp(ミニ・ディーアップ)エコシステムを展開している点が特徴で、アジア圏を中心に大規模なユーザー基盤を持つネットワークとして展開が進んでいます。
JPYC EXでは、Kaiaチェーンのウォレットアドレス登録に対応したことで、同ネットワーク上でもJPYCの発行・償還・ウォレット管理を行える仕様となっています。
JPYC社は、韓国・インドネシア・タイ・台湾を中心に日本円ステーブルコイン需要が拡大しているとの認識を示しており、今回のKaia対応についても「同ネットワークが持つアジア圏ユーザー基盤を活用し、JPYC流通拡大につなげる狙いがある」と説明しています。
一方で、Kaia上におけるJPYCの流通量や具体的な利用実績については、記事執筆時点で公表されていません。
償還仕様を簡素化、チェーン横断対応へ
これまでの償還フローでは、ユーザーが事前にネットワークとウォレットアドレスを指定したうえで予約申請を行う必要があり、異なるネットワーク経由でJPYCを送付した場合には、償還対象外となるケースが発生していました。
今回のアップデートでは、償還予約時にネットワークやウォレットアドレスを個別指定する必要がなくなり、登録済みウォレットアドレスから移動されたJPYCであれば、対応ネットワークのいずれを経由した場合でも償還手続きの対象となっています。
一方、送付元ウォレットアドレスが未登録の場合や、他の利用者に紐づくアドレスからの送付は、引き続き償還の対象外となるため、事前のアドレス登録は変わらず必要とされています。
マイナンバー×JPYC、第2弾実証へ
円ステーブルコイン普及で対応基盤拡大が加速
国内では円建てステーブルコインをめぐる取り組みが広がっており、信託型の日本円ステーブルコイン「EJPY」が国産ブロックチェーンJOC上での発行準備を行うなど、対応インフラの整備が続いています。
JPYC社も2025年8月に資金移動業者登録を取得して以降、日本円ステーブルコインの発行・流通基盤拡大を進めています。
今回のアップデートでは、発行上限見直し・Kaia対応・償還仕様簡素化の3つの変更が同時に実施され、JPYC EXは複数チェーン運用や中・大口取引にも対応しやすい実務向け基盤へ拡張されました。
特にKaia対応によって、韓国・インドネシア・タイ・台湾などアジア圏ユーザーとの接点拡大につながるかが今後の焦点となります。
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Source:JPYC発表
サムネイル:AIによる生成画像

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