950年前の「ディンゴの墓」を発見ーー500年に渡り「お供物」が続いていた証拠も

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ケガを負っても生き延びたディンゴ

画像オーストラリア大陸とその周辺に生息するタイリクオオカミの亜種「ディンゴ」/ Credit: ja.wikipedia

発見場所は、ニューサウスウェールズ州西部のキンチェガ国立公園、メニンディー湖群に近い川沿いでした。

この地域はバーキンジの人々にとって伝統的な土地であり、ディンゴは単なる野生動物ではなく、人々の生活に深く関わる存在でした。

埋葬地はもともと、バーキンジの長老であるアンクル・バジャー・ベイツ氏と、国立公園野生生物局の考古学者ダン・ウィッター氏によって確認されました。

その後、浸食や洪水によって骨格が失われる恐れが出たため、メニンディー・アボリジニ長老評議会の要請を受け、研究者とバーキンジの管理者たちが協力して発掘と分析を実施。

骨の調査から、このディンゴはオスで、死亡時の年齢は4〜7歳ほどだったと推定されています。

歯は大きく摩耗しており、比較的長く生きていたことがうかがえます。

発掘調査の様子がこちら。

さらに興味深いのは、肋骨や脚に治癒した外傷の痕跡が見つかったことです。

研究者たちは、この傷が狩猟中にカンガルーに蹴られた場合と整合すると考えています。

しかし、傷は治っていました。

つまりこのディンゴは、ケガをした直後に死んだのではなく、負傷後もしばらく生き延びていたのです。

この点からチームは、バーキンジの祖先がこのディンゴを世話し、回復を助けた可能性を指摘しています。

野生の犬がただ人里近くにいたのではなく、人々と共に暮らし、共同体の一員として扱われていた姿が見えてきます。

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