その悪循環、向きが逆かもしれない
その悪循環、向きが逆かもしれない / Credit:Canvaショート動画は、数秒から数分の映像を次々に流していく形式です。
「長編の動画」よりも気軽に楽しめることから、近年になってその需要は急上昇しています。
たとえば中国の場合、ショート動画の視聴者は約10億4000万人、ネット利用者の93.8%にのぼることが示されています。
ネット利用者の中では、ほぼ全員と言っていい数字です。
ショート動画がやめにくい理由は大きく2つあるとされています。
ひとつは、おすすめを送り込んでくる仕組み(アルゴリズム)。
あなたの好みを学習して、刺さりそうな映像を、考える隙も与えずに次々と差し出してきます。
お皿が空になる前に次のお皿が出てくる店で、満腹に気づける人はそういません。だいたい、無理です。
もうひとつは、時間の感覚がゆがむこと。
人は何かに深く入り込むと、時間の経過を実際より短く感じます。
「まだ10分くらいかな」と思っていたら、気づけば1時間。
この錯覚が、就寝時刻をじりじりと後ろへ押していきます。
ここまでは、世間が思っている通りの「動画→不眠」の話です。
実際、この方向の証拠は、これまでにもたくさん報告されてきました。
ただし、ショート動画に絞ると、その多くが一回きりの調査でした。
ある時点で「動画をよく見る人は、よく眠れていない」と分かっても、不眠が原因で動画に流れる可能性もあったのです。
それは卵が先かニワトリが先か、まだ判定できていないのと同じです。
さらに従来は「視聴時間の合計」「不眠スコアの合計」といった、大づかみな一個の数字で扱われがちでした。
研究チームが踏み込もうとしたのは、まさにこの”判定できていない部分”だったのです。






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