独立系直販投資信託会社のさわかみ投信は、投資未経験者や初心者を対象としたオンライン投資教育プログラム「長期投資家デビュープロジェクト」のエントリーを6月末まで受け付けている。
同プロジェクトは2024年から開始され今年が3回目。限定1万人での募集だが、3月の募集開始以降、10代から70代まで幅広い層が応募し、参加者は既に6400人を突破しているという。 物価高を背景に資産運用への関心が高まる中、「お金を増やす技術」ではなく「未来を応援する社会づくり」としての投資を根付かせる狙いがある。
30〜40代が直面する「苦手意識」と「損する恐怖」を払拭
同プロジェクトは、参加者の自己負担が一切ない点が特徴だ。18歳以上の国内居住者を対象に、先着1万人限定で実施するという。参加者は毎月5〜10分程度の動画コンテンツを視聴し、課題アンケートを提出することで、同社から毎月1000円分の「さわかみファンド」が付与される。期間は最長3年間で、最大36000円分のファンドを実質無料で受け取りながら、実際の積立投資を体験できる仕組みだ。
同社の広報担当者は、今回既に多数の応募があったことに対し背景や参加者の傾向について「ここ2年間の参加者は、住宅ローンや教育費などで出費が嵩む30〜40代が過半数です。資産形成の必要性に迫られる一方、学校で金融教育を受けていない世代ゆえに、アンケートでも『知識のなさ』が一番の障壁に挙がっています。必要性は感じつつも苦手意識が高い、というのがこの世代のハードルです」と分析する。
さらに、投資未経験者が抱きがちな「損をする恐怖」に対し、思い切って自己負担ゼロに踏み切った狙いについては、「『損することが怖い』という不安は、セミナーを聴くだけでは払拭できず、一歩を踏み出せない方が大勢います。だからこそ、まずは自己負担なしで体験してもらい、『自分にもできる』と気づいた先で、自発的に投資を継続してほしい」と語る。
ドラマ仕立ての動画や交流イベントで「挫折させない」工夫

さわかみ投信
プログラムは7月6日から本格始動し、2029年6月までの3年間継続される。なお、期間中に3カ月連続で課題アンケートを未提出とした場合や、保有するファンドを換金した場合は参加資格を失う。
継続ルールがある一方、同社は受講者が楽しみながら、一人で挫折することなく継続できる様々なアプローチを用意している。教材動画の冒頭には、連続ドラマ形式のショートムービーを導入。
広報担当者は「金融は難しい、とっつきにくいと感じる方でも受講しやすくするための工夫」と話す。また、一人では挫折しがちな継続をサポートするため、今後は対面での交流イベントなども計画中だ。
「自分のため」を超え、社会全体を豊かにする投資を目指す

さわかみ投信
プロジェクトの目的について同社は、短期的な利益を追い求める「投機」とは一線を画し、好きなアーティストを応援する「推し活」のように、未来を託したい会社を長く支える「長期投資」の視点を養うこととしている。
投資家が生活者の目線で企業の成長を長期的に後押しすることは、巡り巡って「より豊かな未来の社会づくり」につながるという、同社が20年以上にわたり実践してきた投資哲学を学ぶ。
広報担当者は、「お金を増やすだけの“自分のための投資”で終わるのではなく、投資を通じて社会全体を良くしていくことが私たちの目指す姿」とし、「生活を支えてくれる企業を応援し、企業が育って日本経済が活性化すれば、その恩恵は社会全体にもたらされます。個人の資産形成の先に、社会全体の豊かさを見据えられるような、真の意味での『長期投資家』を育てていきたいです」と語る。
バブル崩壊やリーマンショックなどの経験から、投資に「ギャンブル」「損をする恐怖」といったネガティブなイメージを持つ未経験者は少なくない。同プロジェクトは、そうした層へ向けた新しい金融教育の形として今後も注目を集めそうだ。

3 週間前
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