約4億年前の海にいた「コウモリ頭」の無顎魚
バタスピス・クルクス(Bataspis crux)の化石は、1980年代に中国・雲南省の地層から採集されていました。
地層の年代は約4億1900万年前、前期デボン紀の最初期にあたります。
研究チームが詳しく調べたところ、この化石はガレアスピス類と呼ばれる絶滅した無顎魚の新属新種であることが判明しました。
ガレアスピス類は、現在の中国とベトナム北部に生息していた初期の脊椎動物です。
発見された化石/ Credit: Meng et al., Palaeontology (2026), CC BY 4.0顎を持つ脊椎動物に近い系統に位置するため、私たちを含む「顎のある脊椎動物」がどのような祖先から進化したのかを考えるうえでも重要な存在です。
中でもバタスピス・クルクスは、頭の形が異例でした。
頭甲の前後方向の長さは約5センチですが、左右に伸びた角状突起を含めると幅は約14センチに達したと復元されています。
つまり、頭そのものが横方向へ大きく広がっていたのです。
ただし、これは本物のコウモリの翼のような柔らかい膜ではありません。
硬い頭甲が左右へ翼状に張り出した構造で、その輪郭がコウモリの翼を思わせる形をしていました。






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