認知症でも、脳は「好きな音楽」に反応する

20 時間前 2

「認知症に音楽はいい」は、ひとくくりにしすぎていた

画像Credit:Canva

好きな曲のサビが流れると、つい体が揺れたり、足でリズムをとったりします。

「この曲、知っている」「一緒に歌いたい」「なんだか楽しい」。

好きな一曲が流れているあいだに、脳の中ではこれだけのことが重なって起きています。

音楽を聴く働きは、音を受け取る場所ひとつで完結しているわけではないのです。

一方、認知症を引き起こす病気にも、いくつもの種類があります。

アルツハイマー病でまず目立つのは、記憶の問題です。

対して前頭側頭型認知症には、性格や人との接し方が変わっていくタイプがあります。

研究チームが比べたのも、この2つの病気でした。

どちらも脳の働きを損なう病気ですが、傷むのは脳の全部ではなく、病気によって場所も違います。

もの忘れが進んでも、音楽に関わる働きまで同じように衰えるとは限りません。

実際、知っている曲だと気づく働きは、アルツハイマー病では比較的保たれやすいと報告されてきましたが、前頭側頭型認知症では、音楽から感情を読み取ったり、リズムやメロディーをつかんだりする働きの変化が報告されています。

実際、アルツハイマー病の人でも、昔よく聴いた曲が流れると「あ、知っている」と気づくことができます。

もの忘れが進んでも、この力は比較的よく残ると報告されてきました。

けれど前頭側頭型認知症では、同じ曲から悲しさや楽しさを読み取る力や、リズムとメロディーをつかむ力のほうが、早いうちから揺らぎはじめます。

同じ一曲でも、どこが残り、どこが変わるかは、病気によって違うのです。

この違いは、好きな曲を流すケアの効き方にも関わってきます。

しかし好きな曲が流れているあいだ、2つの病気の脳では何が違っているのか、そこを見比べた研究はほとんどなかったのです。

同じ一曲を聴いていても、認知症の種類によって、脳の受け取り方は違うのでしょうか?

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