(CNN) イランとの戦闘が続く中、米国防総省はここへ来て米軍兵士の負傷状況を公表するペースを遅らせている。イランによる攻撃の被害について公に確認することを避け、その多くは軍のウェブサイトに掲載するにとどめている。サイトの内容は数日から、場合によっては数週間遅れて更新されることもある。当局者はこの遅れについて、軍要員の保護を目的としていると説明する。
戦闘開始当初は、作戦遂行を統括する軍司令部である米中央軍(CENTCOM)が負傷者に関する定期的な最新情報を提供していた。しかしここ数カ月、死亡に至らなかった攻撃については定期的な公表が行われていない。
その結果、この紛争における米軍の死傷者数については、防衛死傷者分析システム(DCAS)が主要な公式情報源となっている。CNNが確認した同システムのデータでは、更新に大幅な遅れがあるように見受けられる。国防総省当局者は、「負傷が軍のシステムに記録されるまでには、医療評価や検証の要件があるため、数日から数週間かかることがある」と述べた。一方で、この当局者はCNNに対し、DCASのデータベースは「定期的に更新されている」とも説明した。
米国とイランの間で了解覚書(MOU)が6月中旬に締結されて以降、DCASには7月20日午後の時点で新たな米軍の死亡者1人が記録されていた。死亡したのは海軍のヘリコプターパイロットで、7月1日にアラビア海で発生した事故で海上行方不明となった。システムには新たに14人の負傷兵が記録されており、その数は17日の更新時と同じだった。
これらの負傷は不規則に、しかもまとめて報告される傾向があるようだ。13日のデータベース更新では空軍兵士1人の負傷が記録され、17日の更新では兵士10人と水兵3人の負傷が報告された。
この記事の当初の公開後、DCASのウェブサイトは20日に2回目の更新を行い、新たに兵士4人の死亡と負傷兵20人が追加で記録された。
しかし国防総省の首席報道官ショーン・パーネル氏によれば、まだ数十件の負傷が記録されていないという。同氏は20日午後、X(旧ツイッター)への投稿で「7月7日以降、100人近くの軍要員が負傷している」と述べた。負傷の大半は「軽度の脳震盪(のうしんとう)」だという。
パーネル氏は以前CNNに対し、報告の遅れは中東全域に展開する5万人を超える米軍兵士を守るために必要だと説明していた。
「死亡に至らなかった損耗に関する情報をリアルタイムでメディアに提供することは、その情報を敵対勢力に直接提供するのと同じことであり、その迅速な情報へのアクセスによって、さらに多くの軍要員が危険にさらされる可能性がある」と、パーネル氏は声明で述べた。
またパーネル氏は、国防総省とCENTCOMは「イランにおける米国の攻撃と作戦について、一貫して包括的な最新情報を世界に提供してきた」と述べ、トランプ大統領およびヘグセス国防長官の公式発言やSNSへの投稿が、「われわれの目標と断固たる行動について、明確で加工のない見解を提供している」と主張した。
17日には、ヨルダンの空軍基地に対するイランのミサイル攻撃で米兵2人が死亡し、1人が行方不明となった。また、イラク北部では撃墜されたイラン製無人機の制御爆破中に別の米兵1人が死亡した。
地域一帯で最近発生した攻撃では、負傷した兵士の正確な人数は明らかになっていない。CENTCOMは、イラクでの事案では軍人1人が負傷し、空軍基地への攻撃ではヨルダンの病院で4人が治療を受けて退院したと説明。このほか、人数は公表していないものの「軽傷と評価されたその他の人員」が任務に復帰したと明らかにしている。

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