【米中間選挙】完敗の共和党、内部争いが始まる。「トランプは若い男性を犠牲にした」と怒る右派インフルエンサーも

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11月3日(現地時間)のアメリカ中間選挙で共和党が大敗し、民主党が連邦議会上下両院の多数派を奪還した。右派の間では早くも、トランプ大統領の責任や今後の路線をめぐる対立が表面化している。

2年前の2024年、右派はアメリカ政治における「空気の変化」を祝い、トランプ氏の再選を「リベラルな世界観の拒絶」として歓迎した。一部の人々にとっては、国家主義的で、ときに人種差別的な目標を公然と掲げる口実にもなった。しかし、今回の壊滅的な敗北で、その高揚感は一転した。

有権者は、トランプ氏による大幅な行政権限の拡大や暴力的な移民取り締まり、国内のガソリンや食料品の価格高騰を招いた長引くイラン戦争を無批判に支持してきた共和党指導部に、厳しい審判を下した。

「トランプ忠誠派」と「ポスト・トランプ派」

今回の中間選挙では、民主党は連邦議会だけでなく、知事選や州議会選でも勝利を重ねた。

右派は大きく2つの陣営に分かれている。台頭する左翼の脅威に焦点を当てるべきだと主張する「トランプ忠誠派」と、大統領を完全に見切る時が来たと主張する「怒れる極右勢力」だ。

しかし右派内部の争いは、2028年の大統領選挙を見据える右翼たちによって、主流の保守運動をさらに右へ、つまり明確な国家主義的公約に近づけることを目的とした政治連合を生み出す可能性がある。

この議論の両陣営において最も重要な人物は、副大統領であり、現時点においてはトランプ氏の有力な後継者であるJ.D.ヴァンス氏だ。

ヴァンス氏はXでの長文投稿で、両者の顔を立てようとした。トランプ氏を直接批判することはなかったものの、トランプ政権下で初めて遠回しにトランプ氏と距離を置き、党が真の「トランプ主義」の原則から逸脱してしまったと示唆した。

ヴァンス氏は、すでに彼自身が対立している親イスラエル強硬派の好むイラン戦争を非難し、共和党が移民の取り締まりに対してより軟化路線をとるべきだという考えを拒否した。

「我々が敗北した理由は戦争だ。大統領自身も昨晩そう言っていた」とXに投稿し、「もしそこに、今後6年間上院を失う価値があったと主張したいのなら、そうすればいい。支払う価値のある代償だったと主張すればいい。賛成であれ反対であれ、少なくともそれは誠実な態度だ」と述べた。

「若い白人男性を見捨てた」と怒る声も

台頭しつつある「ポスト・トランプ派」のメンバーは、中間選挙の敗北を受けて、共和党のリーダーシップを解体し完全に再構築する必要があるとすでに断言している。

右派ポッドキャスターのマット・ウォルシュ氏はXで、3日の選挙を共和党にとっての「政治的大惨事」であると投稿し、「共和党には全く新しいリーダーシップが必要だ。トップを筆頭に、誰も責任を免れるべきではない」と述べた。

ウォルシュ氏は中間選挙後の数時間で、共和党に対する最も厳しい批判者の一人として浮上した。党の機能不全の議会多数派を「無能な敗者」と酷評し、2024年の選挙で得たはずの信任を生かせず、「議員たちはゼロの成果しか上げていない」と非難した。

しかし、トランプ氏に対しては最も痛烈な言葉を用い、こう批判した。

「トランプは今や、民主党の議会を抱えた80歳のレイムダック(死に体)だ。当面の政治的課題は、党の次なるリーダーを見つけること。それはトランプではないし、仮に今夜共和党が勝っていたとしてもトランプではなかっただろう。未来に目を向ける時だ」

ウォルシュ氏や他の右派インフルエンサーたちは、自分たちが支持し、そもそもトランプ氏を再選に導いたと右翼が主張する「アメリカ第一主義」のアジェンダをトランプ氏が放棄したと論じ、また共和党が若い白人男性を見捨てたと怒りを見せる者もいた。

右派インフルエンサー「フュージティヴ・シーザー」はXで、「トランプは若い男性を犠牲にして、既存の資産保有者の側につくという意図的な選択をした」「共和党は、若者が彼らに投票する理由を全く示さなかった」「旧体制の共和党主流派は死んだ。永久に信用を失った」などと投稿した。

共和党が屈辱的な連敗を喫し、知事の座と重要な上院の議席を民主党に明け渡したテキサス州のヤング・リパブリカンズ(若手共和党員)支部は声明で、党は「国家主義的な移民政策、国家主義的な外交政策、国家主義的な経済政策」を擁護する必要があると述べた。

極右の「グロイパー」運動を率いる白人至上主義者ニック・フエンテス氏は3日の夜、選挙結果が入ってくる中、この中間選挙は「共和党が一から再構築される必要があるという明白なメッセージだ」と述べ、「そこにトランプやヴァンスを関与させることはできない」「グロイパーたちと共になされるべきだ」と付け加えた。

中間選挙にいたるまでの数週間、フエンテス氏は共和党を罰し、保守政治運動の右傾化を加速させるための策略として、民主党候補に投票するようフォロワーに促していた。

しかし、極右の一部がトランプ氏に刃を向ける一方で、忠誠を促す者たちもいた。

トランプ氏の熱烈な支持者である右派のメディアパーソナリティ、ローラ・ルーマー氏はXで、「これから数日の間にトランプ大統領に刃向かうご都合主義者たちの波に備えよ」と述べ、「我が国を破壊すると誓ったDSA(アメリカ民主社会主義者)やジハード主義者への攻撃に集中する代わりに、トランプ氏を見捨てるために出てくる詐欺師たちを見ていなさい」と呼びかけた。

また、3日の夜に民主党が勝利を収める中、「アメリカは終わった」と繰り返し断言し、トランプ氏にその「レイムダック」の地位を利用して左翼に対する焦土作戦を展開し、今後2年間は「より復讐心に燃える」ようになるべきだと促した。

一方、トランプ氏自身は共和党の敗北に対する責任を一切認めていない。有権者に自分が投票用紙に載っている「つもりで」投票するよう促し、テキサス州やノースカロライナ州といった激戦州でより強力な共和党候補を強引に排除しようとしたにもかかわらず、だ。

トランプ氏は3日の夜、SNS「Truth Social」で「私は投票用紙に載っていなかったが、もし載っていたら我々は圧勝していただろう!」と投稿している。

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