(CNN) 米オープンAIでAI(人工知能)の安全運用を徹底させる業務を担っていた3人の研究者が突然解雇されたと訴え、同社から説明された解雇理由に対して疑問を突きつけている。
解雇されたと訴えているのはミキタ・バレスニ、トマク・コルバック、ジャスミン・ワンの3氏。いずれもオープンAIで、AIが人間の意図した通りに動くよう、安全を徹底させる業務を担当していた。
ところが3人は先週になって突然解雇されたという。これに先立ち3人は、同社のAIエージェントがテスト中、自律的に他社をハッキングした事案に関する調査の中心的役割を担っていた。
コルバック氏はX(旧ツイッター)への投稿で、解雇理由はAI安全団体「METR」とのやり取りだったと打ち明けた。METRは問題のハッキング事案に関する調査に協力していた団体。METRとの技術的なやり取りについては、自分が主に対応していたとコルバック氏は説明する。
その上で、自分が解雇されたのは、「我々がAIエージェントの思考を監視できる能力を失いつつあるという安全上の懸念を何カ月も前から指摘していた」ためだと推測。オープンAIがAI安全性分野で定評のあるMETRとの緊密な連携をやめる口実として、自身の解雇を利用することを危惧していると付け加えた。
バレスニ氏は、「第三者安全機関に多くを話し過ぎた」という理由で解雇されたとXに書き込んだ。同社は自分がオープンAIの知的財産を流出させたとの見方をほのめかしているが、そうした事実はないと否定している。
ワン氏の場合、「役員のメールにアクセスした」という理由で解雇されたという。しかし、このメールについては採用業務に利用するためアクセス権が与えられていたと主張。アクセス権を取り消すよう何度も求めていたが、誤って「機密性の高いメール」にアクセスしてしまった際は、「数分以内に」その役員に告げ、オープンAIのITチームにも報告していたと説明した。
「私たちが解雇理由として告げられた内容は、単純に納得できない」とワン氏はXに投稿し、「不審な状況でオープンAIを追い出されたのは私たちが初めてではない」と指摘。「こうした行為に対して今従業員が立ち上がらなければ、私たちで終わりにはならないだろう」と懸念を表明した。
3人はオープンAI経営陣に宛てた書簡でも懸念を伝えている。
「このリスクに最も近い人たちが、高い信頼関係を築き、互いに、そして社外の第三者とも緊密に連絡を取り合って働くことができなくなれば、超知能への道のりを安全に進むことはできないと考える」。書簡ではそう述べ、「それこそ我々が守ろうとしている文化だ」と強調している。
オープンAIは3人の解雇について、安全上の懸念を指摘したためではなく、機密情報の取り扱いに関する社内規定違反が理由だったとCNNに説明した。

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