顕微鏡の画像から「構造の老化」を数値にする
顕微鏡の画像から「構造の老化」を数値にする / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部老化を測る物差しにはいろいろあり、暦の年齢を数える方法や、DNAに付く化学的な印を数える「エピジェネティックな年齢」があります。
今回の方法は、病理検査で普通に使う染色した組織の画像を、10万枚以上のスライドで学習した画像モデルに読ませ、組織の形の特徴を数値に変えるものです。
隣り合う10年ずつの年齢層で画像の特徴を比べ、1年ずつずらしながら「構造が1年あたりどれだけ変わるか」を求めると、変化が速い時期と落ち着いた時期が分かれます。
この方法は暦の年齢を当てるように訓練していないので、年齢とともに一直線に進むとは限らない変化も拾えます。
卵巣は、働きの衰え方が一直線でないことがよく知られている臓器です。閉経は50〜55歳ごろですが、卵胞の減少はそれよりずっと前の30代後半に速まり、妊孕性(妊娠するための力(生殖能力))の低下は30代前半から始まります。
卵巣の試料250点の画像から求めた構造の変化の速さには二つの山があり、35〜40歳と55〜60歳にありました。前者は妊孕性の低下、後者は閉経の時期と重なります。
同じ試料の遺伝子の働きやDNAの化学的な印を同じ方法で解析しても、この二つの山は現れませんでした。構造を見るからこそ拾えた変化だったことになります。
一つ目の山では炎症に関わる経路の働きが上がり、二つ目の山では成長因子や細胞分裂に関わる経路の働きが下がっていました。






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