(CNN) 睡眠中に少量の光にさらされるだけでも、心臓の筋肉の形や機能が変化し、将来的な心臓病のリスクが高まる可能性がある――。新たな研究でそんな知見が明らかになった。
研究の上級著者を務めた米チューレーン大学肥満研究センターのルー・チー所長は、「光害は心血管疾患の新たな危険因子として浮上している」と指摘する。
チー氏は声明で、「我々の調査結果と他の研究から得られた証拠を総合すると、臨床医や政策担当者は心臓病を予防する潜在的な戦略の一つとして、夜間の光への曝露(ばくろ)を減らすことを検討すべきだとみられる」と説いた。
専門家によると、質の良い睡眠を得るためには、寝室の明るさは最大でも1ルクスに抑えるのが理想とされる。これはかなり暗い状態だ。ルクスは国際単位系(SI)で定められた照度の測定単位で、専門家によると、3ルクスは月明かりや、閉じた寝室のドアの下から漏れ出る光に相当する。
研究チームは今回の調査で、睡眠中に3ルクス以上の光にさらされている人は心臓の筋肉の壁が厚くなり、心臓のポンプ機能が低下することを突き止めた。
研究によると、寝室が明るくなるにつれ、悪影響の度合いは増した。余分な光の例としては、画面を上向きにしたスマートフォンの光、デジタル目覚まし時計の明かり、屋外からの光害などが挙げられる。
心筋肥厚が心不全につながる可能性
今回の研究は学術誌「ヨーロピアン・ハート・ジャーナル」に9日付で掲載されたもので、生物医学データベース「UKバイオバンク」に参加している心血管疾患を持たない1万1000人以上の睡眠を分析した。バイオバンクには、英国に住む50万人の遺伝子データや健康データが格納されている。
研究の参加者は全員、夜間の光量を測定するため1週間にわたって手首にセンサーを装着した。3年後に各自が心血管MRI(磁気共鳴断層撮影)検査を受け、心臓の構造と機能を調べた。

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