独VW、自動車工場を防衛関連施設に転換へ イスラエルの投資会社と合意

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ロンドン(CNN) ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は7日、同国北西部に保有する自動車工場を防衛関連の生産拠点に転換すると発表した。欧州1位の経済大国のドイツは現在、域内全体での軍備増強の動きに合わせて軍事費を拡大している。

VWは声明で、オスナブリュックにある自動車工場をニーダーザクセン州およびアウレリウス・キャピタルに売却することで合意したと明らかにした。後者はテルアビブに拠点を置く投資会社。同州政府と、過半数の権益を保有することになるアウレリウスは、防衛関連企業のラファエル・アドバンスド・ディフェンス・システムズと連携する計画だ。同社はイスラエルの迎撃ミサイルシステム「アイアン・ドーム」の開発に関与した企業の一つ。

VWは「これらの計画には、ドイツおよび欧州向けの防空システム用機器や部品の製造の可能性が含まれている」と述べ、今回の協力関係について「さらなる提携やプロジェクトへの道を開く」ことを意図していると付け加えた。

この取引は、来年にも車両生産が終了する予定だった同工場の雇用を維持するものであり、閉鎖の危機に瀕しているVWの他の工場にとっても一つのモデルケースとなる。同社は、需要の低迷やコストの上昇、中国の電気自動車(EV)メーカーとの激しい競争に直面しており、2030年代にはドイツ国内の4工場を閉鎖せざるを得なくなる可能性があると警告している。

VWのオリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)は、「本日の合意により、我々はこの工場に新たな産業の未来を切り開くための重要な一歩を踏み出すことになる」と語った。

この発表の数日前、VWは将来の存続をかけて、同グループの89年の歴史の中で最大規模となる事業再編計画を明らかにしていた。同社の「フューチャー・プラン2030」では、車種を半減させるとともに、すでに発表済みの5万人規模の人員削減に加え、さらに約5万人の雇用を削減する方針が示されている。

一方、欧州ではドイツを先頭に軍備増強が急ピッチで進められている。政府の統計によると、ドイツ国防省の予算は、今年の827億ユーロ(約15兆円)から来年には1097億ユーロへと拡大する見通し。

自動車工場を軍事用機器の製造拠点へと転換する動きは他企業でも見られ、ここ数年低迷が続くドイツの製造業にとって活性化の好機となる可能性がある。

VWは24年、オスナブリュック工場での自動車生産を27年夏までに段階的に終了すると決定していた。しかし従業員を代表する同社の労使協議会が別途発表した声明によると、今回の新たな動きによって同工場の雇用1800人のうち、1400人近くが維持される可能性があるという。

ニーダーザクセン州のオラフ・リース首相は、「同工場は高度なスキルを持つ人員を擁している。(中略)同時に、安全保障情勢や防衛の必要性も根本的に変化した。ドイツと欧州は防衛能力を強化し、自立性を高めなければならない」と語った。

VWによると、当該の取引を今後進めていくに当たっては、規制当局の承認および新たな組織体制に関する最終合意が必要になるという。

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