無印良品、人気「バウム」に朝食向けバージョンが登場。“たんぱく質”など健康志向、商品開発戦略にも注目

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「無印良品」を展開する良品計画は、日常で不足しがちな「たんぱく質」「食物繊維」「鉄分」を手軽に補える新しいバウム5種を、5月27日より全国の店舗およびネットストアで順次発売する。

無印の代名詞的な「バウム」シリーズだが、今回の新商品はこれまでの「おやつ」としての位置づけから一歩踏み込み、 栄養補給を意識した商品として展開される。

朝食需要を意識した5種のバウム

「栄養補給バウム」は、からだを目覚めさせ、午前中に必要なエネルギーや栄養を補給する「朝ごはん」に適した商品となっている。既存のバウム(約80~110g)に比べ、新商品は1本約57gと食べきりサイズにスケールダウン。

カット幅をやや細く仕上げ、忙しい朝でも取り入れやすいサイズ感となっている。味わいは、朝食シーンを想定し、無理なく習慣化できるよう「甘い味」と「総菜系」の2タイプを展開。目的の栄養素に合わせて選べる計5種類がラインナップされる。

▼ラインナップ一覧(各種:税込180円)

たんぱく質・食物繊維・鉄分がとれるバウム
たんぱく質・食物繊維・鉄分がとれるバウム

無印商品

・たんぱく質がとれるバウム(2種):1本当たり5.0g~6.7g配合

「バナナ&ヨーグルト」:バナナピューレとヨーグルトを練り込んだ、爽やかな酸味とほどよい甘み。サクッと軽い食感が特長。

「エッグ&チーズ」:チーズパウダーを練り込み、甘さを抑えた総菜系。1本食べても重くなりすぎない、サクッと軽い食感。

・食物繊維がとれるバウム(2種):1本当たり2.1g~4.6g配合

「豆乳&きな粉」:豆乳クリームときな粉を練り込んだ、やさしい風味と香ばしい味わい。

「トマト&バジル」:トマト100%のピューレとバジルピューレを練り込み、甘さを抑えた総菜系。

・鉄分がとれるバウム(1種):1本当たり2.6mg配合

「チョコ&オレンジ」:濃厚なココア生地と、甘酸っぱいオレンジペーストを練り込んだ生地のきれいな2層仕立て。

業績好調の無印、ヒット商品を生む仕組み

2021年に無印良品は、2030年を見据えて売上高3兆円を目指す「売上倍増計画(第二創業)」を打ち出した。

2026年8月期上期決算決算説明会資料より
2026年8月期上期決算決算説明会資料より

無印良品

直近の2026年8月期通期の業績予想では、売上高に相当する営業収益8870億円(前期比13.0%増)、営業利益890億円を見込むなど、過去最高益を更新し、売上高1兆円の大台が目前に迫っている。

2026年8月期上期決算決算説明会資料より
2026年8月期上期決算決算説明会資料より

無印商品

良品計画は成長戦略の要として、世界共通のコア商品と、地域ごとのニーズに合わせた商品を融合させる「ローカルMD(商品開発)」を推進している。

その代表例が、中国市場で開発された「米糠(こめぬか)スキンケアシリーズ」だ。中国の伝統的な美容習慣や現地の気候や肌質に合わせた成分に着目し、現地主導で開発した結果、大ヒットを記録した。

無印良品としてのブランドの土台や品質基準はそのままに、その土地の生活者に寄り添うアジャストを行う。この「実績のある基盤」と「現地のリアルなニーズ」を掛け合わせるからこそ、需要にあった商品開発ができるのが良品計画の大きな強みとみられる。

2026年8月期上期決算説明資料より
2026年8月期上期決算説明資料より

無印良品

また、無印良品は決算の中で客数を安定させるために「食品や生活雑貨などの品ぞろえの充実」を推進していることに触れている。これらはリピート性が高く、店舗に足を運んでもらうきっかけになるからだ。 今回、おやつとして「時々購入するもの」だったバウムを、朝食として「習慣的に日々購入するもの」へとアップデートさせたのは、客数安定化を意識した戦略の一環だとみられる。

2026年8月期上期決算説明資料より
2026年8月期上期決算説明資料より

無印良品

良品計画が、付加価値の高い商品を誰もが手に取りやすい価格帯で展開できる背景には、独自の「サプライチェーン改革」がある。

同社は2024年に商社機能を内製化し、原材料の調達や工場との直接取引を自社でコントロールする体制を構築した。この改革によって中間マージンをカットし、製造コストを徹底的に抑える体制構築を進めているとみられる。確かな品質と手頃な価格の両立は、まさにこの「調達の強み」という構造改革によって支えられているのではないだろうか。

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