西之島に生えた植物はどこから来たのか?
西之島/ Credit: ja.wikipedia西之島は父島から西北西へ約130km離れた活火山島で、1973年の噴火以降、新しい陸地を形成しながら拡大してきました。
特に2013年から2020年にかけて激しい火山活動が続き、それまでの地表の多くが溶岩や火山噴出物で覆われました。
こうした場所は、生物の少ない土地に植物がどこから侵入し、どのように集団を作るのかを調べられる貴重な研究現場になります。
2019年の上陸調査では、旧島の一部として残った約0.5ヘクタールの場所に、オヒシバ、イヌビエ、スベリヒユの3種が確認されました。
西之島のオヒシバ集団(2019 年 9 月 4 日撮影)。写真手前と奥に写っている緑色とワラ色をした植物がオヒシバ/ Credit: 筑波大学(2026)西之島では人の立ち入りが厳しく制限されているため、チームは十分な試料が得られたオヒシバを対象に、その起源を遺伝情報からたどることに。
研究では、西之島を含む日本各地、小笠原諸島、沖縄、インドネシアなどから集めた342個体について、葉緑体DNAと核DNAを解析しました。
葉緑体DNAは主に種子を通じて母系に受け継がれるため、種子の移動ルートを探る手がかりになります。
一方、核DNAを調べれば、集団同士がどれほど遺伝的に近いかや、その集団の遺伝的多様性を詳しく比較できます。
その結果、西之島で解析された25個体は、すべて同じ葉緑体DNAの型である「ハプロタイプIV」を持っていました。
さらに核DNAでも、西之島の集団は遺伝的多様性が極めて低いことが分かりました。
これは西之島のオヒシバ集団が、わずか1個、あるいはごく少数の種子から定着し、そこから増えた可能性を強く示しています。
では、その最初の種子はどこからやってきたのでしょうか。






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