
この記事の要点
- 金融庁、27年度予算を過去最大400億円規模で調整
- AI市場監視や暗号資産の監督体制を大幅拡充へ
金融庁予算が過去最大、前年度比6割増へ
2026年8月24日、金融庁が2027年度(令和9年度)予算の概算要求について、過去最大となる400億円規模で調整に入ったことが明らかになりました。
日本経済新聞の報道によると、これまで200億円台で推移してきた予算は前年度からおよそ6割増となる水準で、増額分は人工知能(AI)やサイバー対策などのデジタル分野に重点的に振り向けられるといいます。
デジタル分野への投資拡大は暗号資産(仮想通貨)にも及び、取引業者への監督体制を含めた対応も概算要求に盛り込まれる見通しです。
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AI監視基盤と暗号資産モニタリング、予算の柱に
AI活用の市場監視基盤を新たに整備
報道によれば、金融庁は急速な技術革新や金融犯罪の高度化に対応するため、デジタル分野への投資を拡大し、AIを活用して市場取引を監視する新たなモニタリング基盤を整備するとしています。
サイバー攻撃への備えも強化し、金融機関のセキュリティー対策に予算を振り向けるほか、量子コンピューターでも解読が難しいとされる次世代の暗号技術耐量子計算機暗号(PQC)への移行も支援する方針です。
生成AIの普及によって金融機関を狙うサイバー攻撃が高度化するなか、金融庁は市場監視から金融機関のセキュリティーまで、デジタル技術をめぐるリスクへの対応範囲を広げています。
暗号資産監視と先端AIに専門人材を確保
こうした技術面の対策と並行して人員体制も見直し、暗号資産取引業者のモニタリングを担う専門人材の増員が概算要求に盛り込まれる見通しです。
暗号資産分野の監督体制をめぐっては、金融庁が8月7日付で新設した「暗号資産・ステーブルコイン課」が発足しており、監督局を2局に分けた組織再編のもとで暗号資産とステーブルコインを専門に担当します。
人員面の対応は先端AIにも広がり、サイバー攻撃などへの悪用が懸念される「フロンティアAI」がもたらすリスクを分析するための専門人材も確保すると報じられています。
地域金融支援を拡大、検査企画室も新設
予算の対象はデジタル分野だけでなく地域金融にも及び、実証事業や人材マッチングを通じて、地方銀行や信用金庫による融資先企業の成長支援や事業再生を後押しする方針です。
その一方で検査体制も見直し、信用金庫や信用組合で不祥事が相次いでいることを受け、金融機関への検査を統括する「検査企画室(仮称)」を新設すると、同紙は伝えています。
SNS大手に詐欺広告対策を要請
詐欺・サイバー対策で暗号資産監督を強化
金融庁は暗号資産をめぐる監督の見直しを進めており、業界団体への詐欺対策の要請に加え、サイバー攻撃の報告様式の統一など、取引業者に対する対策を相次いで打ち出しています。
今回の概算要求はこうした監督・規制の見直しに続くもので、8月に実施した組織再編とあわせ、暗号資産分野への対応を組織・人員の両面から進めるとしています。
一方、400億円規模の予算は現時点では概算要求の段階にあり、今後の財務省による査定を経て、2027年度の予算案が年末にかけて固まる見通しです。
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Source:日本経済新聞報道
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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